3 ページ3
ー
『鬼灯様!只今戻りました!』
地獄へ戻れば意外にもすぐ鬼灯様を発見して駆け寄って先程受け取った紙袋を鬼灯様に渡す。
「いつもより遅かったですね、ありがとうございます」
『あーちょっと汚い男に捕まってしまって、』
「汚い…、ああ…あの人ですか」
鬼灯様は一瞬考えるとすぐに分かったのか紙袋の中を確認してから…
『わっ…』
「本当に汚い人ですからねあの人は」
と言いながら大きな手で私の髪の毛を少しだけ乱暴に搔き回す。
いつもながら特に表情はないが若干眉を寄せたのが分かり
何だか少しだけ嬉しくなる。
「何でまた笑ってるんですか」
『んふふ、だって鬼灯様何だか少し拗ねてるみたいで』
「別に拗ねてなどいません」
『知ってます〜鬼灯様の事だからきっと白澤様を思い出して眉を寄せたんでしょう?分かってますって』
でも良いでしょ?
鬼灯様が眉を寄せてこんな風に少し乱暴に私の頭を撫でたのはやきもちを焼いているからだなんて少しの妄想。
「今何を考えているんですか?」
『え?内緒です!』
「頬なんて染めて」
え?だってそりゃあ鬼灯様が頭を撫でてくれているんだからそうなるでしょ!
私は少しだけ調子に乗って私の頭から離れようとした鬼灯様の手を両手で捕まえるとその手を頬に持っていきすり寄る。
鬼灯様の手、大きくて、少し冷たくて、すごく好き。
「…何です」
『えへへ、何となくです』
そう鬼灯様を見上げて笑顔を向ければ
鬼灯様は「はあ」とまた小さく息を吐くと。
「さあ、行きますよ」
と私の手を振りほどくことはせずにそのまま足を進めた。
ー
282人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みぃーこ - 凄く、よかったです!鬼灯が裏では夢ちゃんの事愛してた、、!ヤンデレ出たらもう最高、、(性癖ですごめんなさい、、 (11月9日 16時) (レス) @page27 id: d99dd44019 (このIDを非表示/違反報告)
マジ - マジでとっってもキュンキュンです! (9月27日 22時) (レス) @page27 id: 2ded5cc478 (このIDを非表示/違反報告)
夕 - とても面白かったです‼️ (8月9日 2時) (レス) @page27 id: 2cd608cf26 (このIDを非表示/違反報告)
tenp_555(プロフ) - 心臓が危ない……書いてくれてありがとうございます! (7月16日 10時) (レス) id: 8d249629d3 (このIDを非表示/違反報告)
Nami - 夢主が薬で白澤さん好きになって鬼灯さんを威嚇したとき、鬼灯さん内心焦ってたりとかしてたりして…?☺️ (7月9日 19時) (レス) id: 7f8b02d024 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まあり | 作成日時:2020年11月6日 21時