『7』の少女【しゅごキャラ！】

episode20 ページ23

（人1）side


チィが呼ぶほうへ行くと、案の定チィは司さんに抱きついていた。


（人1）「すみません。チィが」


司「いいんだよ。好かれて嫌だという人はいないよ。」


そう言って司さんはいつものニコニコスマイルで言ってくれた。
少し救われたような気がしてきた。


そのあと司さんは、隣に座るように促してきた。
座ると急に話し出す…


司「…いきなりだけど、日奈森さんに会ったことある？」


（人1）「いきなりですね。日奈森さんって、あの人ですよね？3人のしゅごキャラを持っていて、ジョーカーの。」


司「そうそう。…（人1）ちゃんと同じクラスの子」


（人1）「知ってたんですか。
…日奈森さんってすごいですよね…」


僕の言葉に司さんはにっこりと笑って言った。


司「僕は（人1）ちゃんのほうがすごいと思うけどね？」


（人1）「…」


司「だって、
人間にできることは、なんでもできるオールマイティのしゅごキャラ、チィちゃん。
キャラの能力のマネができるしゅごキャラ、モモちゃん。
そんな2人のようなしゅごキャラを持ってる子はなかなかいないと思うよ。」


僕の目をしっかりと見て話してくる。
そんな司さんに僕は反論をいう。

（人1）「それは、すごいのは2人です。
それに、チィのは人並みに動けるだけですし。
モモのは、しゅごキャラがいないと何もできない。そして、僕は…そんな2人がいないと何もできない。
僕たちは、3人で1人の人間なんです。」


司「人間は1人では生きられないよ？
人間だけじゃない。
自然も。」


（人1）「自然…も？」


司「理科でやったよね？
太陽の光で月が光っていること。」


僕が頷くのを見て続ける。


司「これはやったかな？
太陽の光で植物が生きているということ。
その太陽の光を浴びた植物が酸素を出す。
その酸素で人は生きている。
そんな人は、植物や動物を食べている…
自然界で一番迷惑をかけているのは、僕は人間だと思うな。」


（人1）「…」


司「おっと、ごめんね。話が大きくなっちゃったね。
つまり、みんな支え合って生きているってこと。」


子供な僕は話が少しわからなくなったけど、励まされてるということはわかった。



（人1）「…ありがとうございます…」


司「今日は素直だね。」


（人1）「今日はってなんですか？今日はって」


司「フフッごめんごめん。紅茶を入れようか？」


（人1）「お言葉に甘えさせてもらいます。」


そのあと、プラネタリウムを満喫した。

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