『7』の少女【しゅごキャラ！】

episode10 ページ13

（人1）side


（人1）「で、なでしこさん、どこから行くんですか？」


カバンを持った僕は隣を歩くなでしこさんに問いかける。


なでしこ「えっと、まず一番近い音楽室に行こうと思ってるのだけれども、いいかしら？」


（人1）「音楽室ですか…はい、大丈夫です。」





『♪音楽室♪』
そう手書きで書かれたプレートが、ドアに貼り付けられている。
ちゃんと印刷されたプレートも勿論あるが、そちらは手書きのより地味で、手書きの方が目に入る。
つまり、派手だ。


なでしこさんは、ポケットから鍵を取り出し鍵穴に入れ回す。

カチャリ

乾いた音がした。
なでしこさんはドアを開け、僕に入るように促した。


（人1）「失礼します…」


誰もいない教室につぶやくように言う。


なでしこ「フフッ」


なでしこさんに笑われて少し恥ずかしいと思ったが、それも忘れてしまった。
なぜならば、音楽室がとてつもなく広いからだ。


なでしこ「この教室は、授業で使うと他に、
吹奏楽部が、使っているの。
隣の準備室にある楽器はすごい量よ！来てきて！」


準備室につながるドアと思われるところで、なでしこさんが手招きをしていた。
側に行くと、ドアを開けまた、入るように促してきた。


（人1）「わー…！すっすごいですね…」


思わず言葉が出た。
楽器は、生では見たことなかったし、こんな量も僕の情報源であるテレビでも、取り扱ってなかった。


なでしこ「すごいでしょ！
あっ！体験する？何する？」


（人1）「えっ、いいよ！次いきましょう！次！」


手にお琴を持っていたなでしこさんに言い、音楽室を出た。


なでしこ「えーやろうよ〜」


（人1）「次はどこですか？なでしこさん」


なでしこ「次はうーんと…この下の階の図書室よ！」


（人1）「図書室ですか。」


なでしこ「さあさあ、いきましょー」


音楽室の側にあった階段を降り、図書室に向かう。


『図書室』
音楽室とは真逆の無難なプレートがあった。
音楽室を開けたときと同じ鍵をなでしこさんは、取り出し開けた。
音楽室は押すタイプのドアだったが、図書室は、引くタイプだった。

ガラガラガラ

ドアを開け僕はまた思わず言ってしまった。


（人1）「えっ！すっすごい…」

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