13話 ページ14
優しい目でそう言われると、もう何も言い返せなかった。
アルベド「あぁ、それから、ジンから伝言だ。」
その言葉に、心臓が鳴る。
次こそ.....愛想をつかされた.....のかも.....。
アルベド「キミはすぐ暗い顔をするな。悪い話じゃないから安心して。」
ほっとしたのも束の間、アルベドさんから、とんでもない言葉が飛び出す。
アルベド「キミは今日付けで、隠密部隊 兼 調査小隊隊長補佐に任命された。」
『はっ?』
アルベド「今日からボクの部下だ。よろしく。」
?????
『あの.....嘘ですよね?』
アルベド「嘘じゃない。」
嘘だと言ってくれ.....
アルベド「信じてくれないと思って、ジンに頼んで任命書も用意してある。」
よ、用意周到すぎる......。
アルベド「ようこそ、調査小隊へ。.....と言っても、ボクの助手をしてもらうよいなものだ。ひとまず身体を治すことに専念して貰って、詳しい話はまた元気になってからにしようか。」
そう言いながら、帰る支度を始める。
アルベド「それじゃあ、また明日様子を見に来るから。」
『分かりま.....えっ』
あまりにもサラッと衝撃の事を言うので、一瞬普通に返事しようとしてしまった。
『明日も来るん.....ですか?』
アルベド「....だって君、その身体じゃろくに何もできないでしょ?」
く.....それはそう......というか私、アルベドさんに言い返せなさすぎでは......
アルベド「必要なものは、あらかた傍の戸棚に置いてあるから、その他で必要なものがあれば......って思ったけど、どうせ1人で何とかしようとするだろ、キミ。」
嫌な予感。
ものすごく、嫌な予感がする。
アルベド「今日から、ボクがここに泊まり込んでキミの看病をすることにしよう。」
妙にドヤ顔で言われるも、ちょっとよく分からない。
『.....あの......それは色々な面で良くないのでは.....』
アルベドさんはきょとんとしているが、普通に考えてヤバいだろう。
男女ふたり、ひとつ屋根の下。
変な噂されるに決まってる。
私となんか噂されても、ただの迷惑でしかなくて、わたしがアルベドさんの立場だったら迷惑でしかない。
本当に。色々マズイこの状況。
アルベド「.....?あぁ、ボクなら大丈夫。クレーのことはスクロースに頼むとしよう。」
っちっがーーーーーう!!
この鈍感首席坊ちゃんめ......
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作者名:ウォシュレット | 作成日時:2021年12月7日 6時