Symphony【病系】【短編集】

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赤side









3人が目を真っ赤にしながら教えてくれた

さとみくんの状態と、いつ目覚めるか分からないってことを


俺はその話を泣きながら聞いて、「ごめんなさい」とさとみくんには届かない声を呟くだけ

手は震えて、怖くて、自分のやってしまったことを悔やんで



そんな俺に、るぅちゃんもジェルくんもころちゃんも誰も責めたりなんかしないでそばに居てくれた





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今日の午前中、さとみくんがICUというところから俺の隣に移ってきた


頭に巻かれた痛々しい包帯や、口に付けられた機械、ﾋﾟｯﾋﾟｯと鳴り続ける心電図の音…

その姿を見て改めて涙が出た





「 ごめん…さとみくん…っ、 」


さとみくんの手を握って祈る

謝りたいから、ありがとうって言いたいから…早く起きてよ


白くて綺麗で温かいさとみくんの手。握り返してくれることは無い





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「 莉犬、そろそろベッドに戻った方が… 」

「 、大丈夫。こうしてる 」

「 でも…莉犬くんだって怪我してるんだよ？ 」

「 いいの 」


他のメンバーは、こんな俺の事も心配してくれるんだ

でも、こんなさとみくんの姿を見て正直食事も喉を通らないし笑えないよ…




夜、病室には俺とさとみくん。それと、あの日助けた黒猫

特別に。と、ゲージの中から出さないならという約束で傍に置いてもらっている



「 ねぇ、黒猫さん。俺らに幸運ちょうだいよ…。さとみくんを助けて……お願い 」

俺は毎晩、黒猫さんに願っている


「 もう不吉なんて思わないからさ…お願い……、 」

夜になると不安で涙が止まらなくなる。そのままいつの間にか眠ってしまっているのが毎日だ





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「 …いぬ！莉犬起きて！ 」

誰かに叩かれて目を覚ます。目を開けた瞬間に飛び込んできたのはるぅちゃんの顔だ



「 、っびっくりした…… 」


「 …りいぬ 」

「 、、え？ 」



ずっと聞きたかったその声

慌てて体を起こし隣のベットを見る




「 さとみくん…！ 」

「 おう、よく…寝れた？ 」


さとみくんが起きてる

半分くらい起こしたベッドに横になり顔だけをこっちに向ける形で、微笑んでいた





「 さとちゃん！ 」

俺はベッドから飛び起きてさとみくんに飛びついた



「 っ、痛い…痛いよ、w 」

「 ごめんなさいさとみくん！あと、ありがと…！ 」

「 莉犬が無事でよかったよ 」



黒猫さんが運んできてくれた幸運

俺はもう絶対離さないからね＿＿＿＿




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魔女の使い魔−fin.


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