Symphony【病系】【短編集】

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次の日の予定を崩す選択肢は僕にはなかった


いつ来るか分からないけど、家にいて迎え撃つ度胸もないし…

私情で仕事に穴を開ける訳にも行かないから



それでも、めっちゃ重要なものとかは一応バックに詰めてきた


機材類は全部ロックとかパスワード掛けているから簡単には突破されないだろうし…

物理的に壊されないかだけ怖かったけど、僕のリスナーさんならそんなことはしないだろうと、少しの期待に賭けてきた





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「 おはよう、るぅとくん！なんか今日大荷物だね 」

「 おはよ、莉犬 」


次々と集まってくるメンバー、時間になり予定通り始まった会議

みんなはいつも通りで元気で明るくて賑やかで…すごく楽しい雰囲気なのに、僕は家のことが気がかりで仕方なかった




「 るぅと？ 」

「 、っん？なに？ 」

「 お前大丈夫か？体調悪い？ 」

「 え、いやいや元気だよ 」

「 でもるぅとくんなんか変だよ…特に今日 」


みんなが心配そうな視線を僕に向けている




「 ほんとに何ともないですよ？元気です 」

「 、そう？るぅちゃん嘘ダメだよ？ 」

「 うん、w 」

「 笑ってんなよw 」


とにかく笑顔を作らないと、と無理やりにでも作った笑顔でみんなが和んでくれるならそれでいいや



会議も終わって、みんなが帰ろうとする時さとみくんがご飯に誘ってくれた

家に帰るのは怖かったし、1人になると不安で潰されそうになるから…と、ご飯に行くことにした





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僕がお寿司を食べたいと行ったから、4人でお寿司屋さんに向かう

楽しい時間、頭の中にいっぱいだった不安が少しだけ解消された気がする


莉犬ところちゃん、さとみくんと僕と別れてタクシーに乗る



「 あぁ、めっちゃ食ったわ 」

「 …ねぇ、さとみくん 」


タクシーに乗って自分の家の住所を伝えた瞬間怖くなる




「 どうした？ 」

「 僕ん家寄ってかない？ 」

「 …えw なんでw 」


やっぱりそう聞かれるよね…w

なんて答えるか悩んでいると「おけ、行くわ」とさとみくんは軽く了承してくれた




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