Symphony【病系】【短編集】

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黄side







さとみくんとのコラボ放送中、突然インターホンが鳴った

僕は久しぶりに来たその恐怖に思わず固まってしまった




「 るぅと？ 」

「 、っん？なに？ 」


画面越しに聞こえる少し心配そうなさとみくんの声




「 インターホン出てきていいよ 」

「 ぁ、ごめなさい…そうします…、 」


一旦配信をミュートにして、席を立ちインターホンの画面を覗くが、そこにもう人はいなかった

録画の画面を開き、確認するとそこに立っていたのは案の定ストーカーさんだった


インターホンを押す度にいつも同じ格好をしている

黒マスクに、多分ツインテール。そのカールしたツインテールには黄色の紐見たいのが絡まっている

顔全体は見えない。多分カメラの画角を完全に把握しているんだと思う





「 ごめん、Uber頼んだの忘れてました 」

なんて笑って誤魔化して、恐怖で強ばった表情を何とかほどきながら配信に戻った






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さとみくんとの配信が終わり、少し2人で雑談をする



「 途中からなんか声震えてるように聞こえた瞬間あったけど、なんかあった？ 」

こういう時に、凄く鋭いのはさすがだなって思う


「 ん？え、そうだった？普通だよ 」

ってしらばっくれることしか出来ない



だって、僕が誰かに助けを求めたら多分その人が次の標的にされちゃうから

僕が耐えれば、僕ひとりで解決すればいいんだ






「 ん、そっか。なんかあったなら言えよ？最近るぅと凄い疲れてるように見えるから… 」

「 、うん。ありがとさとみくん 」

「 おう、じゃあ今日は… 」

「 うん、おつかれ。明日ね 」

「 うん明日。おつかれ〜 」


パソコンを閉じて、疲れたし早めに寝ようと思ったん瞬間にピンポーンとインターホンが鳴った






「 …もぅ、やめてよ…、 」


重たい足を何とか動かしてインターホンの画面を覗く

その画面に映っていたのはやっぱりあのストーカーさん。何やらスマホの画面をインターホンに映そうとしている




「 …明日、お部屋…いくね、？ 」


そのスマホの画面には確かにそう書いてあって、その人は手に持っていた鍵をチャラチャラと振った




背筋が凍って、冷や汗が出た

バックには自分の鍵がしっかり入っているし、合鍵もちゃんと家の中にあった


あれはなんだったんだろう、ただの脅し？





いや、まって…少し前に鍵をどこかに落として、管理人室に預けられていた事があった





結局その日僕は一睡も出来なかった



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