Symphony【病系】【短編集】

. ページ25

.

黄side









「 じゃあ俺行くから。頼んだよ 」

「 …うん 」

「 自分を責める必要なんて無いから。るぅとは間違ったこと言ってない 」

「 ありがと、さとみくん 」



ころちゃんが倒れた。熱が高くて、無理してたみたい

多分寝坊の原因も体調不良なんだろうな…


なのに僕、全然気づかないで責めてばっかでころちゃんが倒れた後も何もしてあげられなかった





今、ころちゃんの家でころちゃんを休ませてる

莉犬とさとみくんは大事な予定があるらしく、看病は僕1人でやることになった


何も知らずにイライラして、それぶつけちゃって…本当に悪いことしたな





.





「 ころちゃん…ごめん、 」


真っ白な顔をして眠っているころちゃん

さっきちらっと覗いた作業部屋には色々な薬やエナジードリンクが沢山あって、自分を騙して作業続けてたのが分かった







「 …、るぅと、くん？ 」

「 ぁ、ころちゃん。おはようございます 」

「 、おはよ…って家？ 」

「 そうです。ころちゃん凄く熱高くて…だから寝ててください 」

「 …そっか 」


そう言って何故か起きようとするころちゃんを止める



「 え、何してるんですか、！ 」

「 動画投稿しないと… 」

「 ちょ、待ってください！そんなフラフラで 」


フラフラと壁に手を付きながらゆっくり寝室を出て作業部屋に向かっていくその背中を追いかける

すぐ捕まえたその背中。ころちゃんの腕を自分の肩に回し彼の熱い体を支えた





「 、大丈夫だよ僕 」

「 僕が大丈夫でも、僕は大丈夫じゃないんで 」

「 …なにそれ、 」


作業部屋で動画投稿を終えた彼は、椅子に寄りかかったまままたぐったりし始めた




「 お疲れ様です…それとごめんなさい 」

「 え、w なんで謝ってんの？ 」

「 さっき言い過ぎました… 」

「 いやいや、遅刻した…僕が悪いし、w 」


「 …僕に手伝えることなかったですか？沢山1人で抱えた作業でひとつでも 」

「 んー、あったかもね 」

「 じゃあ頼って欲しかったです。僕もころちゃんにいつも頼ってますし…それが友達、だと思うんで 」



なんか胸がじんわりと熱くなった

ころちゃんは優しい顔をして「そうだね。ごめん」と僕に微笑む







「 …、ほら肩貸しますから寝室戻りますよ。お前 」

「 ふっ、お前って言うなw 」



いつも支えられて、笑わして貰ってるから、今度は僕が支えるガ側になりたいんだ＿＿＿＿





.


Count on me−fin.


.

08_愛しテイまス。【黄×桃】→←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す