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「 お嬢様、今日は朝食多めなんですね 」
お手伝いさんが不思議そうな目で私を見ている
いつもは家族揃って食べる朝食も、昨晩の怪盗のせいで私一人だ
そんな怪盗を養うために、朝食を多めに貰ってるなんてバレたら、更迭されるんだろうな
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周りの人の目を盗んで、地下室に向かう
彼のいる部屋に入ると、彼はベットの上でぐっすり眠っていた
なんて、無防備な奴…
今なら指輪を取り返せるかもしれない
そう思い彼のポッケに手を伸ばす
パシッと、私の手首を捕まれ、視線を彼にやれば彼はニヤリと笑った
『 俺から物盗もうなんて100年早いね 』
「 っ、 」
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『 お、美味そう! 』
ベットから起き上がった彼は、私が持ってきた朝食を見て声のトーンをあげる
「 、食べたい? 」
『 うん、そりゃあもちろん 』
「 じゃあ私の質問に答えて。それぐらい良いでしょ 」
『 …分かった 』
「 名前は? 」
『 ……、さとみ 』
「 さとみ。…歳は? 」
『 、多分…17 』
私より2つも年下
多分ってことは、きっと生まれも両親も名前も曖昧なんだろう
地下国民は戸籍すら うやむや であると聞いたことがある
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『 いただきます! 』
食べ方なんて、見てられない
野生動物のようにむしゃむしゃと、それでもすごく美味しそうにご飯を食べる
『 3日ぶりの飯なんだ…本当に美味い 』
そう言って、口いっぱいに食べ物を詰めながら食べる様子を見ていて、何故か少しだけ愛おしく見えた
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さとみを内緒で匿う生活が2週間ほど続いた
彼の足の調子もだいぶ治ってきたみたいだった
そんな、ある日
「 A! 」
「 はい、お父様 」
「 …最近毎日地下に行って何してるんだ 」
私の行動を不審に思ったんだろう、父にバレたら私は終わりだ
「 な、何って…? 」
「 、毎日朝夜と行ってるよな。隠れて何をしているんだ 」
「 何も、何もしてないですよ 」
「 …隠すんだな。じゃあ今から一緒に行こうか 」
まずい。まずすぎる
父は決めたら猪突猛進。意見を変えることなんてありえない人だ
私の前を歩く父について行く
もちろん向かうは地下室。さとみのいる地下室だ
地下室の奥の部屋
彼がいる部屋
しかしそこにさとみの姿は無かった___
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らふのすけ(プロフ) - あたおかほっとけーきさん» お、もう消してしまったから相当ラッキーだね。テスト?何の心配もない笑って誤魔化そう!w (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - ネコ日和。さん» お久しぶりです!コメントありがとうございます😊 移行しましたので是非ご覧ください( ˶¯ ꒳¯˵)👍🏻 (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - nozomi uedaさん» コメントありがとうございます!それは個々人のという解釈で合ってますか?それとも赤さん×黄さんの同性愛的なお話ですかね?(同性愛の場合フラグを立てないと書けないため本作品でのリクエストは申し訳ないのですがお答えできないです) (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - いづ@ころりすさん» ありがとうございます☺️ (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
らふのすけ(プロフ) - しゅあ。さん» でしょ!!いいのあるかなーと探してたら奇跡的に見つかりました!w (2022年10月26日 0時) (レス) id: 75a74ec2d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らふのすけ | 作成日時:2022年9月16日 16時