ほっとらて【短編集】

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次の日の部活

いつも通りだけどいつも通りとは少し違うそれ



さとみ先輩ところんくんがなんかバチバチしてる







ミニゲーム中にマッチアップする2人は、他の選手にボールを回そうとせずずっと1対1を続けている


見兼ねたコーチが注意するが2人の行動は変わらず、ころんくんがベンチに下げられた





「 はぁ、！もう… 」


頭にタオルを被って、少しイラついている様子のころんくんに飲み物を渡しに行く





「 ありがとう、ございますっ… 」

「 うん。どうしたの？さとみ先輩にあんなに張り合っちゃって 」

「 …いや、別に。あんま見ないでください。僕負けてばっかなんで 」

「 そうかな？あのさとみ先輩が結構ガチな顔してたよ 」

「 え、ほんと？ 」


ころんくんがムクっと顔を上げた瞬間、コートにはパシュッとゴールを決めた音が鳴り響き、歓声が沸く






「 ナイッシュー！ 」


さとみ先輩は校内でもかなりの人気者だから、華麗にシュートを決めるとギャラリーが沸いて拍手が巻き起こるのがバスケ部名物だ






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ミニゲームが終わり、部員たちが片付けを始める

仲間とハイタッチしているさとみ先輩にタオルと飲み物を渡しに行った



「 お疲れ様です 」

「 うん、ありがと。どうよ最後のシュート 」

「 良かったです 」

「 だろ！？ Aちゃんが見てくれてたおかげかな 」

「 いやいや、そんなことないですよ 」


なんて話していると、ひゅんっとバスケットボールがさとみ先輩の元に飛んできた





「 お前、危ないだろ。Aちゃんに当たったらどーすんだよ 」

「 さとみ先輩、僕と勝負してください 」


ボールを投げたのはころんくんで、さっきの続きをしたいのかさとみ先輩に勝負を挑んだ





「 いいけど、俺そういうのなんか賭けがないと乗らないタイプ 」

「 …じゃあ、僕がさとみ先輩に勝ったらAさんに告白します 」


ころんくんは、突然私の肩を抱いてそう宣言した




「 そんなんダメに決まってんだろ 」


私の肩に乗るその手をすぐに振り払ったさとみ先輩がぶっきらぼうに言う










体育館の窓から見える日の入り間近の鮮やかな空



シューズの摺れる音と、シュートの入る綺麗な音が鳴り響いた







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マジックアワー【桃･水】−fin.



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珍しく王道って感じ…？
結末は皆さんのご想像にお任せしますˊᵕˋ

素敵すぎるリクエストありがとうございました！

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