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A先輩のことを思い出したあの日。

それはやって来た。

まだ昼だというのに、空が光り輝き、空から何かが落ちてきたのだ。目を凝らし、それを見る。僕はすぐにそれが何なのか分かった。

それは地面すれすれで一度止まり、ふわりと浮かんだ。
そしてそれはこう言った。

“私は天女だ”

もちろん僕を含め、忍術学園のみんなはそんなこと嘘に決まっていると言い、信じなかった。だけど彼女はありえない力を次々と使った。そして僕たちはその力のことを妖術と呼んだ。それから天女と名乗る女は忍術学園のみんなに妖術をかけ、自分の好きなように操った。

上級生は授業や委員会に参加しなくなり、下級生に手をあげるようになった。もちろん上級生が自分たちの意思でやっているというわけではないと分かっていた。そんなの顔を見れば分かる。だから僕は先輩方を責めようとは思わないし、嫌いになったりもしない。だけど全員が全員、僕のような考えというわけがなく、天女が天に還った後、ほとんどの上級生と下級生の関係は崩れていた。

そしてある日。
また天女がやって来たという噂を耳にした。

前の天女よりも恐ろしい妖術を使うだとか、もう既に上級生を屈服させただとか……。

でも逆に、新しい天女はとても優しいだとか、妖術も使わないだとか……。

所詮噂は噂だ。

誰の言っていることが事実で嘘かなんて、実際に自分が目にし、関わらないと分からない。

だから僕は新しい天女に会うことを決めた。

〃→←〃



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設定タグ:忍たま乱太郎 , 天女 , シリアス   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:ずみ | 作成日時:2019年11月2日 17時

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