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今日の仕事内容は、池近くの草むしり。大分放置していたらしいので、今日丸一日はかかるかもしれないとのこと。
夕食までには終わらせたいな……。
私は池まで小松田さんに案内してもらい、早速草むしりを開始した。
吉野さんが言っていたように、草は私の膝辺りまで伸びていた。とてもじゃないけど、これだけの範囲を今日中に一人で終わらせるなんてはっきり言って無理。
でも任されたことを途中で放棄するのも嫌だ。
やるしかないか……。
私は黙々と草をむしった。
「あの・・・」
「ッツ!?」
草をむしっていると、背後から声が聞こえた。
い、いつの間に……!?
全然気が付かなかった。
後ろを振り返ると、薄紫色の髪を一つ結びにした男の子が立っていた。
「私に何か用?」
「えっと・・・草むしり、お手伝いしようかと思いまして。」
「えっ?」
「す、すみません。僕なんかに手伝われても迷惑ですよね・・・」
「全然迷惑なんかじゃないよ。むしろ手伝ってもらっちゃっていいの?」
「も、もちろんです!僕、三反田数馬っていいます。貴方のことは伏木蔵から聞いています。えっと、不知火さん、であってますか?」
「うん。よろしくね、三反田君。」
「はいっ!」
三反田君、鶴町君と仲良いのかな?
学年は違うみたいだけど……。
もしかして委員会が同じとか?
「三反田君は鶴町君と委員会が同じなの?」
「はい。僕も伏木蔵も保健委員会なんです。」
「じゃあ善法寺君とも一緒なんだね。」
「・・・はい。」
まずい…何か余計なこと言っちゃった……?
とりあえず話を変えよう。
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作者名:ずみ | 作成日時:2019年11月2日 17時