◇ ページ47
母「だから、いつか雅紀君の恋が実ったときに
このことを話してあげようと思ったけど、
付き合ったこと報告もなく、いきなり結婚報告されたときには
驚いたけど…私は本当に安心したし、嬉しかったの」
皺が刻まれた目元に、涙が少し浮かぶ。
お母さんのそんな表情、見る日が来るなんて思わず
少し貰い泣きしそうになって、唇を噛む。
母「あんなに全力で追いかけてきてくれる人
雅紀君の他にはいないよ」
“俄然やる気出てきた！！”
なんだよ、そんな嬉しそうな顔して
運命だなんて目を合わせちゃって
A「私は…雅紀と一緒にいるべき…？」
涙くんだお母さんが、吹き出して笑う
母「もう、なによ…早々マリッジブルー？」
A「真面目だもん…」
私は膝の上に作った握り拳を見つめる
…だって口が裂けても言えないけど
私達、もう一緒にいないって決めたんだよ
・
母「そうね…まあ、あんな素直そうに見えて
直接面と向かってはAに対して雅紀君素直じゃないけど、
生半可な気持ちでここまで、追っかけてこないと思うよ」
A「生半可な気持ち…」
母「そうよ、Aと一緒にいたくて、自分のレベルより遥か高い大学なんて選ばないでしょ
現に有言実行して、安定した公務員に就いてる。
もう、それだけで“大好き”って言葉よりもめちゃくちゃ愛を感じると思うよ」
私は、自分のことばかりで自分の足元ばかり見てたせいで
自分の欲ばかりに囚われて、
なんにも雅紀の優しさに気づけていなかった。
当たり前だと思っていたのが、何故か恥ずかしい。
そりゃあ、言葉で大好きはほしいし、
ちゃんと行為でも伝えてほしいとは思うけれど、
それよりも愛情を感じることはあったはずなのに……
いつから小さい幸せが見えなくなったんだろう
・
私は、まだ雅紀の帰らない家で、
何となくご飯を作って待ってみた。
冷蔵庫の有物で作ったから、よくできているかは定かじゃないけど
雅紀が大好物の唐揚げをみて
どんな反応するのか、楽しみだった。
招待状を送れたし、
後は具体的なものを決めていくだけ。
まるでもうすぐ花嫁になる前の婚約者のように
胸が浮足立っていて、
タイムリープする前の決別に対する胸の痛みは
どこかへ消え去ってしまっていた。
午後7:30。鍵の開く音が聴こえて、
玄関へと駆け寄った。
雅紀「ただいま…」
A「…ぉ、おかえり」
目を合わせてはにかむ二人を、
揚げたての唐揚げの香りが包む。
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〇パ→セント(プロフ) - ともさん» とも様♡続編へと参りますのでぜひご覧ください😭二人を幸せにしてみせます♥！！！ (2022年2月16日 1時) (
レス) id: 7d09c06b1c (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - え、えー💦「だった」って過去形？😭 (2022年2月16日 0時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卵かけご飯(現0パ→セント) | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/eggandrice1/
作成日時：2016年12月27日 23時
