◇ ページ39
雅紀に出会って7度目の春。
雅紀は公務員試験に合格し区役所の職員として勤めることが決まり、
私は大手企業の人事部に配属が決まった。
・
雅紀「初任給ってこんなもんかー！！！！世知辛いよ！！！！」
私の家へ来て早々、鍋を突っつくよりも前に通帳を手に、絶望している雅紀。
A「…そんなもんじゃない？良いほうだよ。」
雅紀「んえー…なんか海外旅行でも行ってやろうかって思ってたくらいには俺っち期待してたよ？」
いや、いくらなんでも海外旅行は無理っしょ
A「もつ鍋冷めちゃうし、食べようよ…」
凛子から送られてきた、有名なもつ鍋専門店の、お取り寄せセットを贅沢に使わせていただいた。
雅紀「え、もつ鍋？うん、食べる！」
信じられないスピードでけろっとした雅紀は、
就職して新しい生活に馴れていったとしても幼いあの笑顔は変わらなかった。
・
2人の関係が変わるきっかけなったことは、凛子の結婚だった。
それは26歳になる歳。結婚式の招待状が届いて、もちろん参加したわけだけれども
雅紀「旦那さんは少し年上っぽい感じ…？
てか、俺ずっーっとニノと付き合ってるって信じてたけど違ったんだね」
花嫁の姿の凛子を一目見ようと雅紀と一緒に花嫁の控室の扉を開けた時だった。
今から幸せなバージンロードを歩く花嫁には似つかわしくない涙声。
凛子「私、やっぱ結婚できないよ」
真っ白なグローブで涙を拭う、凛子。
A「え…？凛子？」
凛子「後悔しないうちに言っておくけど、
本当に一緒に居たいと思う人と一緒にいたほうがいいに決まってるんだからね」
何を後押ししているのか私にはよくわからなかったけれども、
花嫁の姿まま、式場から駆け出ていく凛子に唖然とするしかなかった。
後日談ではあるけれども、
ずっと凛子は二宮が好きだったけれども、
政略結婚で御曹司の10歳年上の人と結婚がずっと決まっていたらしく、
好きだということを封印してきたらしいが、今更になって思いが溢れて、自分の判断が誤っていたと分かったらしい。
…いや、まだよく理解はできていない。
だってドラマで見るような光景が、繰り広げられてまだ何かの夢だったって思っちゃってる。
確かにその言葉が後押ししたのかはわかんないけれども、
ドタキャンの騒然とした結婚式場を後にして、寄った近くの公園。
雅紀は凛子の言葉を反芻して、確かに言った。
雅紀「“恋人”として一緒にいてみる？」
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〇パ→セント(プロフ) - ともさん» とも様♡続編へと参りますのでぜひご覧ください😭二人を幸せにしてみせます♥！！！ (2022年2月16日 1時) (
レス) id: 7d09c06b1c (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - え、えー💦「だった」って過去形？😭 (2022年2月16日 0時) (レス) id: bd0ebe94fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：卵かけご飯(現0パ→セント) | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/eggandrice1/
作成日時：2016年12月27日 23時
