あなたと歩む未来 ページ9
あれから数日経って、ハリーと散歩に行くというアルバスと別れてスコーピウスとAは城の周辺を歩いていた。
天気は快晴で小鳥のさえずりが心地よく聞こえる。
手が触れあうとどちらからともなく複雑に絡まりあって、離さない、というかのように強く優しく握られる。
「冬の空って好き、澄んでてきれい」
Aは空を見上げて澄みきった空を仰ぐ。
その立ち姿はなんとも美しく、スコーピウスはAから目が離せない。
ス「僕も好き、これからもAと過ごしていく空も海も季節も大好き」
スコーピウスは足を止め、Aを見つめる。
Aも優しい瞳でスコーピウスを見つめ返す。
ス「今までのこと、僕は君がいたから乗り越えられた。これから先、悲しいことも辛いことも、Aと一緒なら全部嬉しい」
柔らかな風がスコーピウスとAの髪を撫でる。
「ありがとう、スコーピウス。私も一緒にいたい。私を幸せにしてくれるのはあなたしかいないし、私が幸せにしたいのもあなたしかいない」
スコーピウスは照れくさそうに笑う。
「私ね、スコーピウスに会って、好きになって、どんどん好きが積もっていく。くだらないことで笑って、小さなことで幸せになって」
スコーピウスはAの頬を撫でる。
ス「A愛してる」
スコーピウスはAを抱きしめて、そのまま抱き上げる。
「まだ言葉に続きがあったんだけど」
ス「後でゆっくり聞くよ」
「せっかちですこと」
クスクスと笑って見つめ合い、唇を重ねる。
世界で一番暖かいのは互いの愛であり、その愛は手に取って分かるようだった。
まだ愛がなんなのかはっきり言えるほど、愛についてわかった訳じゃないけれど、この愛がホンモノだということは紛れもない事実だ。
二人はもう一度キスをしてにっこりと微笑み会う。
スコーピウスはAの左手を持ち上げて薬指にキスを落とす。
ス「いつかきっと、Aに相応しいリングを用意するよ___愛してる」
いつもと雰囲気が違うスコーピウスにAは胸が高鳴り、満面の笑みを浮かべる。
「私も愛してるわ、スコーピウス。あなただけに添い遂げる」
スコーピウスも満面の笑みを浮かべてAの手をしっかりと繋ぐ。
二人の愛は輝きを失うことを知らない。
いつまでも、いつまでも。
色褪せないこの世界を歩んでいこう。
二人を包む柔らかな風が優しく髪を撫でていった。
fin.
60人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななや(プロフ) - メープルさん» ありがとうございます!アルバスとの恋は試行錯誤中なので少ししたらアルスコから初めてみます! (2022年10月20日 20時) (レス) id: 1c4dcb9b3d (このIDを非表示/違反報告)
メープル - 完結おめでとうございます!大好きな作品です!素敵な作品ありがとうございました!アルスコもアルバスと恋するのも気になります〜! (2022年10月20日 18時) (レス) id: 3d47e5a306 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ななや | 作成日時:2022年10月16日 12時