【ONE PIECE】海軍大将(将来)は海の女神も務めます【ロシナンテ】 (ページ48)

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45話ページ48

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再び目を開けた姿は、まだ中にセーラがいることを語っていた

｢…行くのか、セーラさん｣

｢最後に、なにか聞きたいことはありませんか？

あの子の…本当の誕生日とか｣

一瞬、教えてくれ。と言葉が出かけたが
一息ついてそれを断った

｢あいつの誕生日は

海賊の娘でなく、海軍の子として生まれ変わった日は、俺があいつを受け取った日だ

これからも変わらない。明日が、Aの誕生日なのだ｣

セーラはその言葉を聞くと微笑んで、傍に落ちていた貝殻のペンダントを拾い

何やらそれに念じをかけた

｢…これを、あの子に贈りましょう

私の最後となる力を掛けた、ペンダント

ここに私の知恵を込めました、本来は女神となる前に先代から教わる物事ですし

死ぬまで、長くかかる修行です。

でもこの子は…お分かりでしょう？とても賢いんです、単にそれは真の女神だからという訳でもない

確かに今までの人々より賢いですよ、でもそれ以上に、この子の性根が努力家なのです

だから、この膨大な情報も、うまく消化してくれると思ったのです

私を含めた先代達は、生前は海を操るのに歌しか術がありません

しかし、同時に舞の練習も行います

それは、女神となったら、歌と舞で海の秩序を守るからです

意識した指1本の動きでどこの海が動くのか。自分の感情でどこの海が晴れ、嵐となるのか

本当に細かな情報を………本当に、私はあの子を苦しめてばかりね…｣

…セーラは歯を食いしばった後に、また微笑んだ

｢それと、元からこの貝殻に、力を抑制する機能が備わっています

巨大な力は幼い時には毒でしょう

この機能のおかげで私は多くの人々から海の一族という存在を隠すことが出来ました

……これまでの真実を、残らずこの子に伝えてください

ー…あの人も、この子の事を放った訳じゃない。あの人なりに考えたことだと思うのです。｣

ガープはペンダントを受け取って、セーラの目を見て、笑って、若かりし時に芽生えかけた想いを完全に摘み取った

｢…さようなら、セーラさん。

またいつか｣

セーラも、わが子を抱きしめた腕を撫でながら、ガープの目を見て言った

｢ご機嫌よう海兵さん！

わたくしの子を、ここまで愛らしく育ててくれて感謝しています

これからも…｣

途切れた言葉の続きは分かった。倒れたAの体を抱き寄せながら

ガープは空に向かって笑いかけた。