23話 ページ26
村医者達に囲まれ、開いた傷や切り傷を治療される。
｢こりゃひどい。新しくついた傷より、開いた傷の方が問題だね｣
｢相手は２００人だったんだろ？よく攻撃されずに済んだね
ひどい状態には変わりないけど…｣
麻酔が意識を失うまでには効かないAはそれに応えた。
｢…この東の海の海賊達はあまり強くない
…いつも…いる、本部のまわりの海賊達の方が…何倍も…戦えるから…｣
｢本当にAちゃんは凄いんだな…
普通ならしばらく起きないぐらいの麻酔でも意識を保てるのは驚きだ
眠いくらいなんだろ？｣
ガープはそれについてしかめっ面を見せた。
｢そうだ！そのことに関して俺は少し文句がある！
お前、自分が薬が効きずらいからといって毒の抗体つけ始めてるだろう、危険なんだやめろ！｣
寝ながら目だけガープに向ける
｢上手くいってるよ…出ても微熱
はじめはごく少量なんだもの
今からきたえれば……将来…もし毒を盛られたときでも平気で任務をつづけられる｣
｢任務任務と！そんな仕事ばかりじゃなくもっと自分の体を大事にせよとこの修行の意味が…｣
｢叔父さんはもうちょっとデスクワークに尽くした方がいいと思う｣
眠気に襲われながらも続けられる口喧嘩に
周りの医者や、手伝いをしていた婦人等はくすくす笑いだした。
｢いやあ…本当に仲がいい
本当の親子に見える｣
ガープとAは顔を見合わせて互いに多少赤面した。
｢ふん！こんな生意気娘！｣
｢言っても『じいちゃん』じゃないかな！｣
ガープはガタッと立ち上がってわなわなと手を動かした
｢俺はまだそんな歳じゃあないわ！！｣
｢はいはい…ほら、座って｣
｢全く。…にしてもじいちゃんなんて…お前ならもう少し…上品な言い方しそうなもんだ｣
Aは首を傾げた。
ぱちくりして、そのうちなにかに気づき目をそらした。
｢まちの子供達がその呼び方をするのを聞いただけだったから…
そっか、じいちゃんはあまり上品な言い方じゃないんだね
まちの子は色んな呼び方をしていて……何が正解なのか全然わからないの｣
目を見開いたガープは、ぽんっとAの頭に手を乗せた。
｢いいや、じいちゃんであってる、
家族の呼び方に不正解なんてもんないわ。
…！なあ、A
俺のこと、今から父さんと呼んでくれ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 165人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひはる x他1人 | 作成日時：2017年7月28日 18時
