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10話 ページ13

Aは今日もパトロールをしに出る

今日は本部よりかなり離れた所、ついさっき二匹捕まえたところだ。


ふと街外れにも興味が湧き、捕まえた二匹を引きずりながら普段行かない道を行きはじめた。

不思議なことに、またそれが一つの運命の歯車であった。







そこには貧しそうな家々が不揃いに並び、さらに奥まった林の方はなんだか不穏な空気に満ちている。

冒険みたいだと気分が上がり始めたところで、それは大嫌いな海賊が興じているものだと気づき口を曲げ高ぶりをおさめる



その時、下品な笑い声と、苦痛に唸る弱々しい声が耳に入った。



初めは海賊と疑ったが、声の高さから子供と断定した。


大人ばかり見てきた彼女は子供もこういった行動をするのかと驚くが

自分の身の上を思い出してはまた顔を顰める。





焦りながら全力で走った

そしてそのまま……元凶と思わしき子供らに蹴りを食らわした。



「いってえ!!なんだお前!!」
「女!?!」
「おい、そいつがどこの息子だか知ってんのかよ!」



促されるまま彼が指さした所へ向くと




金髪の、サングラスをかけた…Aより多少年上らしい男の子がうずくまっていた。



ところどころ、今ついたであろう傷とその前からあるだろう傷が目立っている




ぐるんと元凶の彼らへ向き直ると



二匹の海賊達を放り投げ、Aは声高々に叫ぶ。


「その男の子が何をしたかわたしはわからない


でも、君達が言った、どこのこどもだから

誰かのこどもだからなんてばかな理由で殴ってるんだったら



子供でも悪とみて、リラルド少佐の名にかけてこらしめてやるわ!」


無意識でも、自分の境遇に重なるところがあったのだろう。
Aは非常に憤っていた。




その子達は怯えて走り去っていった




うずくまっていた男の子に近づくと、その少年が半ば叫ぶように話しかけてきた。



「だ、だれなんだえお前!」


少し震えている



『だえ』


その特徴的な口調に彼女は覚えがあった



『ガープ、これは内緒の話なのだが、天竜人のある一家が 彼らの言う…下々の地へ降りたらしいのだ』

『ほお?珍しすぎる話だなあ』




何か察したAは彼の前に行き、上着の正義の文字を見せた


「わたしの名は、リラルド・A・A
海軍本部の少佐」


「かいぐん…

…大人みたいな奴だえ


名前は…名前は、ドンキホーテ・ドフラミンゴ 8歳だえ」



『ドンキホーテ一家というらしい』




Aは確信した。

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作者名:ひはる x他1人 | 作成日時:2017年7月28日 18時

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