8話 ページ11
｢おつるさん！｣
おつるにあって、一気にAの気分は上がる。
どうやら戦闘を終えてきたようだ
｢どこに行くんだい？｣
｢パトロールだよ。｣
笑顔を向けながら、表向きの用事を言う
｢…そうかい。もうそろそろ暗くなり始めるよ、早めに切り上げてきな｣
頭に乗せられた手は、何か全てを察したような優しい手だった。
｢……行ってきます｣
マントに顔をうずめて、剣を握り締めた
今思い浮かぶのは、新兵から投げかけられた罵詈雑言の数々
しかし、いつになく彼女の頬は綻んでいる
おつるのことは、母親のような…また別の何かのように思っている
ただAの心の支えとして、とても大事な存在だ。
本部から少し離れた、普段からよくパトロールに出向く繁華街の酒屋へ足を踏み入れた。
中は非常に騒がしく混み合っていた。
いらっしゃい！
酒持ってこい〜！
…一人二人紙面に見慣れた顔を見つけると、人知れず彼女はニヤついた
身を隠したつもりでも彼女の目は誤魔化せない。
片手に持った賞金首リストをペラペラめくって、海軍マントを裏返す
一般市民に紛れられるようにリバーシブルにしてもらったのだ。
目的の海賊の前に行き、Aはいつものように問いかける
「なんだこのガキ」
「ああ？なんだァ手前」
「ねえおじさん
もし、海賊ロジャーの子供が海軍にはいったら…どう思う？」
沈黙…そして
下劣な笑い声
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作者名：ひはる x他1人 | 作成日時：2017年7月28日 18時
