第318話 ページ29
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「‥‥‥あんた、私を乗っ取ろうとしてる?」
〈四鎌童子だろ、そりゃ〉
「あんたが私に幻覚を見せてる可能性もあるわけよね」
〈‥‥‥はは、信じるか信じないかはお前が決めろ。俺は主の選択に従うだけだ〉
顔を歪め、必死に四鎌童子からの攻撃を防ぐ嵐。多分もう、残った力は限界に近いだろう。
ぐっと奥歯を噛み締め、「‥‥‥もうちょっと頑張ってて」と呟いた。
─────────
「‥‥‥‥」
目を覚ましたそこは、さっきまでいた部屋ではなかった。
私はベッドに寝かされていて、身体を起こすとぎしりと鳴った。
辺りを見回す。
ベッド以外は何もない。
真っ白な部屋は、薄々だが私にこの場所の見当をつけさせた。
「───起きたか」
「‥‥‥、グレン。いつの間に」
「お前が寝てる時間が長かっただけだ」
今何時? という問いかけに対して彼の答えた時間は、私が中将に呼ばれた時間からすでに六時間以上経過していた。
中将と話していたのは、多分三十分にも満たない。
「私、倒れたの?」
「鬼と話しに行って数分で、らしい」
「あ〜‥‥‥面倒な時に気絶しちゃったなぁ。
「本当だよ。お前ら姉妹は揃いも揃って」
‥‥‥あぁ、やっぱりシノアにも影響があったのか。
契約主でない私にあったのだから、主───しかも、生まれたときから植え込まれていた「器」である彼女に、何かしらあるのは当然だ。
「何があった?」と問うグレンから、視線を外す。「───ヘマやらかした、とでも言うのかな」
眉をひそめる彼は「どういうことだ」と、心なしか切迫したような声音で聞き返す。
「────私もバケモノに憑かれた」
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夏向(プロフ) - 朝陽さん» こちらこそありがとうございます‥‥!!! (2022年10月2日 23時) (レス) id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
朝陽(プロフ) - 続きめっちゃ楽しみにしてました!ありがとうございます! (2022年9月13日 23時) (レス) id: 2c0d85a97f (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - レモンはちみつさん» ありがとうございます!文章を褒めていただけると本当に嬉しくてすぐ調子乗ってしまいます(笑)気長に更新をお待ちいただけるとありがたいです…! (2022年9月13日 23時) (レス) @page49 id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
夏向(プロフ) - 仁奈さん» ありがとうございます!更新が本当に遅くて申し訳ないです…。気長にお待ちいただけるとありがたいです…! (2022年9月13日 23時) (レス) @page49 id: d3650b90b8 (このIDを非表示/違反報告)
レモンはちみつ(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!一気読みしてしまいました。ワートリも終わセラも大好きなので嬉しいです!!書き方もすごく上手くて感情移入してしまいました、書き手として尊敬します!これからも頑張ってください!更新楽しみに待ってます! (2022年8月14日 22時) (レス) id: 95afc2042e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏向 | 作成日時:2018年4月2日 10時