*復讐と樹木子9 ページ40
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貴女side
貴「…ん……」
目が覚めれば見覚えのある天井が見えた。
…ここは奴良組の本家で……私の部屋だ。
「くぅん…」
貴「ハンナ…よかった、無事だったんだね。
あれ?私どうなったんだっけ?」
うーん、と思い出していると部屋の障子が開かれた。
リ「!起きたか」
貴「あ…リクオくん」
リ「具合はどうだ?」
貴「大丈夫。ちょっと頭がボーっとするけど…」
リ「鴆が貧血になるかもって言ってたからな。今日は一日寝ていろよ」
貴「……うん」
リ「ハンナがAが拐われたことを教えてくれたんだ」
貴「本当?ハンナ…」
「くぅ〜ん」
貴「ありがとう、ハンナ…
ごめんなさい…また私、トラブル起こして……」
リ「何言ってんだ。Aだけのトラブルじゃねえだろ?Aのトラブルはオレのトラブルでもあるんだ」
貴「ふふ…何それ」
リ「それに、旧鼠の残党が残っていたのはオレのせいだ。これはオレのけじめでもある」
貴「……」
リクオくん…
貴「……あの時と同じだね」
リ「?」
貴「一年前、私とゆらとカナちゃんが旧鼠に拐われた時、リクオくんは百鬼夜行を引き連れて助けに来てくれた。
そして今回もまた…百鬼夜行を引き連れて助けに来てくれた。
そんな深刻そうな顔しないで?
リクオくんは来てくれた。それだけで十分だよ。
だって私は生きているんだから!」
リ「………ははっ…」
貴「え?」
リ「バカだなぁAは」
貴「んなっ!?バカって…」
リ「けどそんなところも全部…オレは好きだぜ?」
そっとリクオくんは私の両頬を両手で包んだ。
貴「意味、わかりません…」
リ「わかんなくていい」
貴「意地悪」
リ「Aだけにな」
酷いよ。
でも……そんなところも好きだよ、リクオくん。
貴「ありがとう、助けに来てくれて」
リ「何度だって助けに行く」
貴「ふふ……リクオくんの明鏡止水が綺麗だった。
ひらひら…と、炎の名残が灯火になって周りに散っていて、闇に浮かぶ舞い散る桜のように綺麗だった」
リ「気に入ってくれたようだな」
貴「初めて見たときも綺麗って思ったよ。
また見たい」
リ「いつか、な?
次に見れる時は、Aも正式にオレの百鬼夜行だ」
その時はぜひ出入りに連れて行ってね。
強くてかっこいい、魑魅魍魎の主様
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黒なっち(プロフ) - リアビーバ-さん» 駄目ではないですよ!人気になりましょう!!これでぬら孫を好きになって小説が増えるといいですね (2018年11月4日 18時) (レス) id: 7cc44f4473 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - 大変厚かましいのですが私の小説を紹介してもらえませんか?駄目だったら言ってください!「ぺコリ」 (2018年11月4日 16時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - わかりましたっ無理言ってすみません・・・それと小説新しく進行したのでみてくださいっ (2018年11月4日 14時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
黒なっち(プロフ) - リアビーバ-さん» ただいま速度制限がかかりもう少しになるかと…いやそろそろ直るはずです (2018年11月4日 14時) (レス) id: 7cc44f4473 (このIDを非表示/違反報告)
リアビーバ- - 読んでくださってありがとうございますっそれとリクエストのほうはもうすこしでできますか? (2018年11月4日 14時) (レス) id: fa2d4be8dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒なっち | 作成日時:2018年7月25日 22時