Minha princesa_2【ペルソナ5A】 (ページ6)

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49#代表作「サユリ」ページ6

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斑目「祐介、何があった？」

祐「すみません先生。彼らが根も葉もない先生の噂を…」

斑目「噂？」

竜「ぅ…」

さすがに怒るか……と思ったら

斑目「赦してやりなさい」

蓮・貴・竜・杏「！？」

予想外の言葉だった。

斑目「私についての良くない噂は私自身も耳にしている。それを聞いてモデルを頼まれた彼女の身を案じたのだろう。その気持ちはよくわかる」

祐「ですが…っ」

斑目「この偏屈な老人が、万人に好かれているとは思っておらんよ。

だが祐介に罪はない。
こいつと仲良くしてやってくれんか。

このとおり、頼む」

斑目が頭を下げて言う。

そんな斑目を喜多川は止める。

斑目「立ち話もなんだから上がってもらいなさい。それじゃ、失礼するよ」

斑目は優しい微笑みを浮かべたまま家の中へと戻っていく。

その様子は、とても悪人には見えなった。

嘘か本当なのかわからなくなってきた。

貴「……」

班目を見送った祐介が俺たちに向き直り、固く結んでいた口を開く。

祐「あのような人が盗作や虐待などすると思うか？」

竜「……っ」

祐「ちょうどいい。君たちに見せたい物がある」

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喜多川に家の中を案内され、絵を描く場所だろう部屋に連れてこられた。

祐「これを見れば、二度と馬鹿な噂に惑わされることはないだろう」

喜多川がアルバムを開いている間、鞄の中にいたモルガナがするりと抜け出した。

モルガナは中を探検してくると杏に言いどこかへ行ってしまう。

祐「高巻さん？」

杏「あ、な、なに？」

祐「君たちに見せたいものは、コレだ。

先生の処女作にして代表作「サユリ」。

俺が画家を志す、きっかけをくれた絵だ。実物は盗難にあって、今はどこにあるかもわからないが」

この絵の放つ艶やかな雰囲気に、杏と竜司、Aもすっかり魅入られていた。

なんと表現すればいいのか分からないが、その絵には自然と目が奪われるような魅力が確かにあった。

杏「きれい…」

竜「ああ…ゲージュツはわかんねえけど、これすげえのはわかる…」

とても優しそうな目で微笑む女性は何を見つめているのだろうか。

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