桜よ歌え、舞え、美しく(葵螺旋城編2)【ぬら孫・リクオ】最終章

322夜＊ありがとう ページ26

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美和「さ、もう帰る時間よ」





貴「(お母さん…)」





美桜「A、今度こそ幸せになりなさい」





貴「(おばあちゃん…)」









今度こそもう、二度と会えない。


そう考えると涙が溢れそうになる。







美桜「ほらほら泣かない。泣くのは向こうに戻ってからにしなさい」



貴「……っ」









美和「ほら、前を向いて」








お母さんは私の肩に触れて、子白の方に向かせた。





私は振り返ろうとした。









美桜「振り返っちゃダメよ」






貴「！」






美和「そのまま歩いて…まっすぐ帰りなさい」









貴「……っ」









振り向きたい、でもそれを我慢して私は言われたとおり歩き出した。









子白「さ、帰ろう」



貴「……(コクッ」








子白と歩きだす。



でも止まった。





私はお母さんとおばあちゃんの方に振り向かず、息を大きく吸った。









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貴「_____お母さん！！おばあちゃん！！」









美和・美桜「！？」









貴「ありがとう…！！」









美和「……っ、A…」




美桜「っ…さよなら、A」









声が出た。




やっと、お母さんとおばあちゃんに言えた。








私は涙を堪えて、子白と歩き出した。









『元気でね…』






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