桜よ歌え、舞え、美しく(葵螺旋城編)【ぬら孫・リクオ】第8章

290夜＊安倍有行 ページ30

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離宮の中に入れば、そこは全体が鏡で覆われているようだった。全部鏡の破片…








有行「やあっ」




リ「お前は…！？圓潮と共にいた少年陰陽師…」







有行「正直…ここまで来るなんて大したもんだねぇ。

ボクの名前は安倍有行…晴明から数えて4人目の当主だよ…よろしく！」







！？安倍性？







リ「四代目か…ってことは」







あと少しで……







リ「え？」






玉章と獺祭が安倍有行の前に立つ。






玉章「リクオくん…こいつは…ボクが片をつける相手のようだ」





リ「！？玉章…」



氷「な…何？何を急に…」






玉章「1、2の3で左右に分かれよう…あとはなりふり構わず駆け抜けるんだ。いいね？」






氷「あんた…何を考えているのよ！怪しいですリクオ様…玉章を信用しちゃダメです！！」



リ「……」






玉章は前まで他人や仲間を騙してきた。



だが今は違う。




こいつは変わったんだ。



だってあんなに、大事そうに犬をずっと抱いているんだからな。





その犬は、玉章にとって大事な仲間なんだろう。







リ「わかった…言う通りにしよう」


氷「リクオ様！！」







リ「こいつは…全国会議のとき、オレに初めて賛同してくれた大将だ。任せたぜ、玉章」






玉章「クス…さぁ…時間がないよ！人間と魂魅の娘を助けるんでしょ？


1、2の3！」








玉章の合図にオレたちは左右に分かれた。





氷「モゥ！！知りませんよ！」





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