#230〈終焉〉 ページ40
影乃side
おふくろが昔、悲しそうな顔で俺の頭を撫でていた。なぜおふくろが悲しそうだったのか俺は理解が出来なかった。
だが、今そんなの事はどうでもいい。
目の前の憎い女をどうしようかと考えるが、頼りっぱなしだった赫子が出せないのがめんどくさい。
今さっき
「どうしたの？自慢の赫子を出さないの？」
「まあ、待て
今どうしようか考えてんだよ」
あの女の下から鎖が伸びている、その根源が気になる。
「･･･これってどうやって沈めるんだろうな」
足をめり込ませようにも地面のように削れない。
「貴方を今度こそ私のものにしなくては」
「なら今度も逃れてやるよ」
ここから下に行くと戻れないがする。気になるが諦めよう。
「丸焼きにしてやろうか」
ボソリと呟き。前へと歩き進む。
「おや、私の恋人になってくれるの？」
「そうだね、それも悪くないかも」
明らかな拒否反応を見せても女は嬉しそうな顔をする。
「おいで、私の愛しい人」
「ラクさま･･･！」
コサメを俺たちにしか分からない指示でその場に待機させ、ゆっくりと女へ近付く。
「俺は俺の味方だ」
女は不思議な顔をする。覚えてねーのかよ。
「それだけが俺の耳から離れねェ」
「私の言葉がラクに届いた証拠だね」
覚えてないくせによく言うぜ。
「だから、俺はアンタにお礼をしようと思う」
「嬉しいね、キスをしてくれるの？」
赫子よ･･･出ろ。俺の赫子･･･。出ろよ！！！
《ザバァァァァン！！！》
「！！！」
「･･････出た」
俺の下から自慢の尾赫が伸びてきた。俺の意思通りなのか、ただ無意識に動いているのか。
女の傍にあった空間の
「これが･･･貴方のお礼･･･？」
「あァ、アンタを殺して何十年も経った。変わり映えしない世界なんてつまんねーだろ？」
流石に予想外だからかあほ面で割れた空間を見ていた。
「貴方は･･･どうすれば私の所に来てくれるの？」
「俺は真希以外行く気はないよ」
尾赫を巻き付け、女を割った空間に投げ入れる。
「名付け親になってくれたのは本当に感謝してるよ
そのお陰で俺の性格が形成されたようなもんだからな」
女は俺に手を伸ばすが、残念ながら届く距離ではない。
「新たな世界で頑張れよ」
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水無月(プロフ) - 乾さん» 今更になってしまいますがありがとうございます！一時期題名が落ち着かない時がありましたが最後まで読んでいただきありがとうございました！！ (2018年8月10日 23時) (
レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
乾 - 完結おめでとうございます！！この作品は、名前が何度か変わっていましたがそんな連載当時から好きでした。素敵な作品をありがとうございました (2018年7月2日 18時) (レス) id: de2fb18392 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 瑠伊さん» ありがとうございます！素敵と言ってもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 慶さん» ありがとうございます！面白いと感じてもらえてとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 宮野 ミヤさん» ありがとうございます！気に入ってもらえとても嬉しいです！！ (2018年4月24日 19時) (レス) id: 07c7ef19ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水無月 | 作成日時：2017年12月27日 18時
