鯉登専務！職権乱用はいけません！ (ページ3)

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「今のって鯉登専務でしょ？A、知り合いだったの？」

『なわけないでしょ！今日初めて会ったもん』

「俺の知らない間に年下の男を誘惑してたなんて…」

『してないわ！初めて会ったって今言ったよね？話聞いてた？』

私の話をまったく聞かない同期の時重と百之助

なぜか中高大学と全部一緒の腐れ縁

仕舞いには同じ会社の同じ部署に就職

デスクは宇佐美、私、尾形の並び

もちろん学生時代の出席番号も宇佐美、私、尾形の並び

前世でいったいどんな悪事を働けばこの悪魔たちと幼馴染になるのだろう

まあ最高に気が合うからこうして今も一緒にいるんだけど…

2人はニヤニヤと、揶揄いがいのあるオモチャを見つけた悪ガキのような笑みを浮かべる

私のこの状況が心底おもしろくて楽しくて仕方ないのだろう

あー腹立ってきた

『時重くん、百之助くん…Aのこと…心配してくれてるのぉ…？』

「きもっ」

「キツイ」

チッ！
かわいくねー！！

『でもさ、あんだけ断ればさすがに諦めるよね…？』

「さぁな」

PCを起動しながら今度は時重が続ける

「でもさー専務ってなんか諦め悪そうじゃない？

Aほんとに秘書室移動になっちゃったりして〜」

分かる

なんか嫌な予感がするんだよね…

『や、やめてよ時重〜…あは、あはは…』

「なんてね！アハハ！」

「ははぁっ！傑作だな」

あは、ハハ…HAHAHA…歯ハハ…

月曜日

嫌な予感は的中し

私は地獄を見ることになる