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『いや〜…飲みすぎた…』
散々飲んで、宿舎に帰って寝ていた私は尿意で夜中に起こされた
しん…と静まり返った暗い宿舎の廊下をアルコールでボーっとする中、厠から部屋に戻る道を歩く
それにしても久しぶりに飲んだら楽しかったなぁ
部下って可愛いもんだなぁ
なんて、呑気な私は
忍び寄る気配に気づかなかったのだ
明日の休暇はなにをしようか
そんなこと考えながら自室のドアに手をかけた瞬間
ドン！と何かに物凄い力で押され、勢い良く部屋の床に倒れ込んだ
一瞬、何が起きたか分からなかった
激しい衝撃が右腕に走る
『……っ…げほッ！！』
痛みで、うまく呼吸ができない
振り向くと、私を押したであろう人影が入口で立っている
暗くて顔は見えない
そいつはこちらへゆっくりと歩みを進めた
『だ、誰だ！！』
痛みを我慢して、必死に後ずさる
トン、と背中に触れる硬い感触
しまった…壁際に追い込まれた
誰？正体がバレた？痛い、怖い、殺される
そんな言葉が頭をグルグルと回る
私に近づくそいつの顔が、窓から差す月明かりに照らされ
ハッキリと見えた
『尾形…？』
私を見下ろすそいつは、間違いなく
尾形百之助だった
尾形は片側の口角を上げると、私の目の前にしゃがみ込んだ
「…いやぁすみません、痛みますか？」
『いきなりなにするんだ貴様！』
睨み付けると、尾形の顔から笑みが消えた
私を見据える瞳が、暗い部屋でギラギラと光って不気味だ
「おまえ、誰だ」
へ…？
「おまえ、北里寧一郎じゃないだろう」
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芝(プロフ) - 鮭マヨさん» コメントありがとうございます。とても励みになります…(;_;)これからもどうぞよろしくお願いいたします。 (2021年9月13日 1時) (
レス) id: ac408ee6ee (このIDを非表示/違反報告)
鮭マヨ - この作品ほど更新が終わってほしく無いと思ったの初めてです…更新めっちゃ楽しみにしてます…！ (2021年9月11日 8時) (レス) id: 9536630108 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：芝 | 作成日時：2021年8月31日 2時
