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騙す ページ5
施設に、新しく女の子が入ってきた。可愛い子だった。九歳、俺らと同じだ。
「福居A、です。よろしくお願いします」
その子は、とても悲しい目をしていた。何かに取り憑かれたような、とても、悲しい目を。
みんな、彼女を見ていたが、誰も近づこうとしている子はいなかった。ここの施設にいる子は、皆閉鎖的だからだ。
俺は、部屋の隅でうずくまる彼女に飴を渡した。
「…ん」
「ぁ…ありがとう」
彼女は戸惑いながら、飴を口に入れた。
小さくて聞き取れなかったが、彼女はおいしい、と言っていた。
これがきっかけで、仲良く…まではいかないが、ちょくちょく話をするようになった。おそ松たちも、警戒しながらも話しかけていた。
もしかしたら"友だち"になれるかも____、そんな思いは、予想だにしない方向で砕けたのだった。
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作者名:唯那 | 作成日時:2017年3月9日 21時