あなたは誰ですか？ (ページ28)

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カラ松side ページ28

ピーンポーン！

「………はい。

どちら様でしょうか」

声のトーンが低い。

「Aの友達の、カラ松と申します。

お話、良いですか？」

玄関のドアが開いた。

そして、暗い表情をしたAの母親が出て来た。

「上がって？

お茶出すわね。」

「いえ。

ちょっと聞きたいことがあるだけなので。」

俺は案内されたリビングへと向かった。

ソファーに腰を掛け、俺から話題を振る。

「いきなり押し掛けてすいません。

あの○月○日、５時半頃、A、何してたか知ってますか？」

「そのくらいの時間帯は、家にいるわ。

いつもみたいに。

部屋に行って。

笑顔だったわ。

学校は、楽しいって。

笑顔で言っていたのよ。

カラ松君。今から病院に行くの。

一緒にどうかしら？」

決まっている。

「もちろん。

行かせてください。

Aの顔を、人目でも見たいんです。」

俺はAの母親と共に病院へ行った。

そこで見たのは。

そこらじゅうに包帯が巻かれ眠る、Aの姿があった。