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この世で一番誰よりも温かい。 ページ14

昔から話し方は直らなかった。変な話し方だから話すのもあまり好きではなかった。だからあなたに、生まれて初めて話し方を好きだと言われて言葉に出来ない程に嬉しかった。


あなただけだった。他にはいなかった。でも、それでも良かった。あなたが私の話し方を好きだと言ってくれるから。


Aちゃんと繋ぐ手は温かい。この世で一番誰よりも、温かいーーー。







昏睡状態、とお隣は呟いた。嗚呼、と宇髄は俯く。低い静かな声がこの暗闇に包まれたような部屋に響く。「肺から」と宇髄が呟く。


「肺が出血したらしい。なのに、誰にやられたあとも、なかった」


宇髄の言葉に思い出すのは数年前だった。Aちゃんは自分がもう鬼を斬ることがもう出来ないと分かっていた。

斬れば死ぬと、昔そう言っていたのに。なのに、それでも私を助けてくれた。

どれ程の想いだっただろうか。どれ程の悲しみだろうか。どれ程の苦しみだろうか。私がAちゃんにしたことは。


鬼殺隊本部に潜入した時にAちゃんは鬼殺隊の一人に言ったのだ。君のようになりたかったと。

それはもうなれないと諦めの言葉だと。その言葉を言った時のAちゃんの顔はどれ程悲しげだっただろうか?


ーーーいつだって、そういつだって、なのだ。

決して当たり前じゃないことなのにいつもAちゃんは命懸けで私を守ってくれる。

痛いはずなのだ。苦しいはずなのだ。痛みを感じないわけがない。苦しくないはずがない。
同じ人間なのだ。

それでも、いつだってあなたはなんてこと無い顔で私の心配をする。躊躇いなく私を優先する。

「どうしてっ……!!」

私があなたに何か出来た事なんてあったのか。私はいつもあなたに迷惑ばかりかけていたはずなのに。それなのに、どうして。

布団に縋り付くようにして呻き泣いた。あなたに会いたいと強く思った。あなたの笑顔をみたいと思った。

もう一度もう一度だけ、あの温かい手を繋いで笑い合いたい。その時には、もうこの世に鬼なんていないと良いなって思った。

幸せが溢れていく。それでもいつかは。→←その名を呼び合う。夢のような時間。



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ひいらぎ・いろ - 小冬さん» ありがとうございます、いつも小説を書く度に面白いか凄い不安になって、、そう言ってもらえて凄く凄く励まされます!これからも頑張ります! (2021年5月2日 7時) (レス) id: 3d1bfbcbe7 (このIDを非表示/違反報告)
小冬 - とっっても、面白かったです!!もう、夢主の反応とかがめっちゃ面白くていつも思い出して笑っています!!これからも頑張って下さい!! (2021年5月1日 23時) (レス) id: b394ae1541 (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ・いろ - S_t0606さん» コメントがきたことにはしゃぐ人間はこの世にはいます。(ありがとうございます!)なるほど、、確かに夢主よく宇髄さんといますから、、もしかしたら、、? (2020年11月29日 20時) (レス) id: 79b860e9e4 (このIDを非表示/違反報告)
S_t0606(プロフ) - 宇髄さん宇髄さん宇髄天元様で落ちお願いします (2020年11月29日 17時) (レス) id: 3664f0360e (このIDを非表示/違反報告)
ひいらぎ・いろ - 氷華さん» まさか続編にいけるとは、、(←亀更新人間)こちらこそ、よろしくお願いします! (2020年11月14日 21時) (レス) id: 79b860e9e4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひいらぎ・いろ x他1人 | 作成日時:2020年11月13日 0時

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