18話 ページ19
中原side
30分後、Aを部屋に迎えに行くとジャージに着替え、髪を高く結って待っていた。
中原「待たせたな。んじゃまあ、とりあえずここで準備運動でもしてから地下室行くとするか。」
貴方「はい!よろしくお願いします。」
屈伸だのアキレス腱伸ばしだのありふれた準備体操と少しの柔軟体操をする。
Aは暇な時間が多いからと柔軟をよくやっていたらしく体は柔らかかった。開脚も180度の綺麗な開脚を俺にみせてくれた。
中原「よし。体操はこれくらいにして地下室行くか。」
Aの部屋を出てエレベーターに乗り地下室へ向かう。
最上階から地下室までは長く、俺は何を話したらいいのかわからなくなった。
沈黙が俺とAの乗っているエレベーターを包んだ。
貴方「あの...」
Aが遠慮がちに俺に話しかけた。
貴方「その、私もし中也くんの期待に応えられなかったらすみません。はじめてのことなので不安で...。わざわざ忙しい中時間をあけて教えてくれるのにもし...って思うと申し訳なくて。」
中原「えっ...あ、いや。俺も人に物教えるのははじめてだしよ。そう気負うなよ!緊張しちまうだろ。」
むしろ俺の方が上手く教えられるか不安だなんて口にはできなかった。
チーンと音を上げて扉が開いた。
中原「ゆっくりやろうぜ。お互い初心者だ。」
俺がそう言うと嬉しそうにAは笑った。
その笑顔は見とれてしまうほど美しい。
中原「んじゃ、まずは___」
パンチの打ち方、美しく強い蹴り方、掴まれた時の対処法。俺は様々なことを俺なりに丁寧に教えた。
教え方はあまり悪くなかったようでAはすぐに色々なことができるようになっていった。
中原「よし。今日はここら辺で終わらせとくか。」
貴方「分かりました。ありがとうございます中也くん!」
5.6時間ほどして俺たちは訓練を終え各自自室へと戻った。
教える際に触れたAの体。華奢で、でも肉付きは悪くなく柔らかかった。
中原「肌、白かったな...。」
1人部屋で俺はAのことをずっと考えていた気がする。
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