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戻ってきた瞬間、心臓がバクバク言っている。
きっと顔も真っ赤だろう。
みんなにバレないように、お皿に盛り付けたローストビーフとサラダを口に運んだ。

たった数分のことなのにこのバクバクは、なんだ?
相手が芸能人だからだろうか、
仕事を見破られたからだろうか、
話しかけられたからだろうか、
名前を覚えられていたことだろうか、

それとも。



『ちょっと外の風あびてくるね、飲み過ぎた』

友達に声をかけて、入り口へむかう。
あんなに安田章大安田章大言ってたのに、みんなそれぞれ違う男性と楽しそうにお喋りしてる。
やっぱり二次会というなの合コンだわ。
知ってたよ、知ってた。
いーんだ私は、仕事があるもん。



入り口を出た所には吸い殻入れがあってしるえつがひとつ、紫の煙を揺らしていた。


3つならんだベンチに座り、んー、と背伸びをして、はきなれないヒールから爪先を解放する。



「Aさん」

急に名前を呼ばれて振り返ると、煙草を吸っていたのは安田 章大だった。

『あら?まだ帰ってなかったんですか?』

「もうちょっとしたらAさん外に出てくるかなー思って、心ん中で呼んでみた。
思いの外時間かかったけどなぁ」

『えっ、』

「はい、これ。」

『?』

「フラワーコーディネーターさんにお花プレゼントするんはなかなかハードル高いなぁ思ったんやけど、」

「これなら、ただのプレゼントやなくなるやろ?」

はいと手渡されたのは、安田章大の手の中へぽすっと落ちていった、あのトスブーケ。


『・・・・・』

「Aさんなら、この意味、わかるやろ。プロやもんな?」

「そんで、ここに、連絡をすること。わかった?絶対やで?」


にこっと笑う。
さっきのアイドルスマイルとはなんだか違う笑いかたで。

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アイハ(プロフ) - ちょびさん» ちょびさま<コメントありがとうございます!感想頂けて嬉しいです涙 章ちゃんだけでなくエイトの誰が結婚する時はみんなで証人になりそうじゃないですか?代表して横山さんが名前書きそう。(さらなる妄想)このさきどうなるか、私も楽しみです! (2020年12月24日 22時) (レス) id: 6e77fc1940 (このIDを非表示/違反報告)
ちょび(プロフ) - 初めまして。お話読みました。素敵な婚約ですねぇ。メンバーが承認なんて最高な婚約ですねぇ。一生消せませんね。章ちゃんの男気が最高です (2020年12月24日 8時) (レス) id: 73b5440736 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アイハ | 作成日時:2020年5月2日 21時

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