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「で、その上司なんですが……」


桃太郎さんが困ったように言う。

そして、少し間を空けて話し始めた。


「……最近、女性と遊ぶ姿をあんまり見ないんスよ」


それを聞いた兄上と私は「……え」と揃って声をあげる。


「いや、別に遊んでない訳じゃないんです。衆合地獄の花街に行く回数が減ったり女性を店に連れてくる回数が減ったり……」

「数が少なくなっただけじゃないですか」


兄上がつっこむ。

それに対し桃太郎さんは「そこは流石というか何というか……」と言い頭をかいた。


「だからAさん、とりあえず白澤様に会ってもらえませんか?」

「……まァ……桃太郎さんが言うなら」











翌日。

どうにか時間を作り、極楽満月に向かった。

勿論、刀も持って。


「こんにちは」


桃太郎さんと白澤様に挨拶をする。

ここに来るのは初めてだ。


おお……店の中にも兎がいる……モフモフ……。


「Aちゃん! 你好、僕と結婚する気になった?」

「……」


語尾にハートが付きそうな言い方。


……斬りましょうかね。


無性にムカついたので刀に手をかけるが、刀を抜く前に後ろから金棒が飛んできて白澤様に直撃した。

白澤様が呻き声をあげて床に倒れる。


「すみません、手が滑りました。Aさん、怪我はないですか」

「はい、大丈夫です。というか……なぜ貴方までここに」


金棒の持ち主……兄上が床に転がった金棒を拾い上げ、私の質問に答えた。


「そりゃあ、妹に悪い虫がつかないよう見張りに」

「クソッ……なんでこんな奴とAちゃんが兄妹なんだよ……」


白澤様がそうぼやいて立ち上がり、服に付いたホコリを払う。


……そのくらいで済むんだ……。やっぱり神獣なんですね。

伍→←参



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長篠(プロフ) - yumemomo5580さん» 返信遅くなってすみません……「作者から」を読んでいただければ…… (2020年2月22日 15時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)
yumemomo5580(プロフ) - つ、続きをぉ…つ (2020年2月12日 1時) (レス) id: 1166e2c9d5 (このIDを非表示/違反報告)
長篠(プロフ) - あばっちょんさん» 二度目のコメントありがとうございます。今回は結構真面目に書いているのでそう言ってもらえて嬉しいです。 (2019年8月25日 20時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)
あばっちょん - 占ツクで絶滅危惧種にあたるちゃんと文章書けてる人だぁ...読んでて楽しい... (2019年8月25日 19時) (レス) id: fbc15eee32 (このIDを非表示/違反報告)
長篠(プロフ) - あばっちょんさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年8月20日 18時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長篠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HoMePaGe/  
作成日時:2019年8月13日 8時

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