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「Aさんは記録課の主任補佐で私の妹です。以前から貴方達に会いたいと言っていたので丁度よかった」

「えぇ!? この人、鬼灯様の妹!?」


兄上の言葉に、柿助さんが驚きの声をあげる。


「そういや、顔も似てるな」


ルリオさんも妙にいい声で言った。


「でもAさんは『鬼灯様』って呼んでたよ! 『お兄さん』とかじゃないの?」


シロさんの問いに私が答える。相変わらず手はシロさんの頭を撫でたまま。


「仕事中だからですよ。今は休憩時間ですが。プライベートでは『兄上』と呼んでいます。……それにしてもシロさんは元気ですね」

「落ち着きがないとも言います」

「鬼灯様ぁ……酷い……」


流石兄上……。犬相手にも容赦ない。

少ししょんぼりしていたのも束の間、シロさんが何かを思い出したようにパッと顔を上げた。


「さっき桃太郎が来て鬼灯様を探してたよ! 法廷で待ってるって」

「薬を届けに来てくれたんですね。急いで行かないと」

「……鬼灯様、私もついて行っていいですか?」


一度きちんと桃太郎さんと話してみたいと思い、兄上に訊く。

昨日桃太郎さんに会いはしたが、白澤様のせいでろくに話もできなかったのだ。


「構いませんよ。早速行きましょう」


兄上の許可が得られたので、シロさん達に別れを告げて法廷へ向かった。











「こんばんは、桃太郎さん」

「あっ鬼灯さん、こんばんは。頼まれてた薬ができましたよ。……その方は……Aさん、でしたっけ」


桃太郎さんが兄上に薬を渡しながら、私の方を見た。

私が白澤様に向けて言った自己紹介を彼は覚えていたようだ。


「はい、Aです。よろしくお願いします」

「桃太郎です。こちらこそよろしくお願いします。鬼灯さんの妹……なんですよね」


そうですよ、と兄上と私が頷く。


「すみません、昨日は……。うちの上司が迷惑かけました……」

「本当、クッソ迷惑かけられました」

「まあまあ鬼灯様……。桃太郎さんは悪くないので気にしないでください」


兄上は心の底から白澤様が嫌いなようだ。

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長篠(プロフ) - yumemomo5580さん» 返信遅くなってすみません……「作者から」を読んでいただければ…… (2020年2月22日 15時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)
yumemomo5580(プロフ) - つ、続きをぉ…つ (2020年2月12日 1時) (レス) id: 1166e2c9d5 (このIDを非表示/違反報告)
長篠(プロフ) - あばっちょんさん» 二度目のコメントありがとうございます。今回は結構真面目に書いているのでそう言ってもらえて嬉しいです。 (2019年8月25日 20時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)
あばっちょん - 占ツクで絶滅危惧種にあたるちゃんと文章書けてる人だぁ...読んでて楽しい... (2019年8月25日 19時) (レス) id: fbc15eee32 (このIDを非表示/違反報告)
長篠(プロフ) - あばっちょんさん» ありがとうございます!更新頑張ります! (2019年8月20日 18時) (レス) id: dff0e36449 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:長篠 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HoMePaGe/  
作成日時:2019年8月13日 8時

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