あれ？私ってなんで生きてるの？ 〜３〜

９８話 ページ1

luz side


俺は人間が嫌いだ


なかなか人と信じられずたくさんの人を傷つけた自分も


標的をつくり集団でいじめる周囲も




仲のよかった両親はいつのまにか喧嘩ばかりになり、父さんは俺たちを捨てた


ずっと一緒だと言っていた母さんは俺をおいて死んだ


何を信じていいかわからない


だから嫌い


すべてのことが偽善に聞こえてしまう


Aのことも最初は信じたかった


なのに、どうしても信じられずそんな自分にムカついて彼女に当たってしまった


一度発した言葉は取り返せない


俺は悪者だ



ならもう悪者に撤する


今更ヒーローになんかなれやしないんだ



Aの顔が歪になったとき、美しいと思った俺はもう二度と彼女と仲よくなれない


もし願いが叶うなら、彼女と仲よく学校生活を送りたかったな


今日は俺と彼女だけが家にいる日



ふと気になり彼女の部屋にいった



ノックをしても返事はない


俺しかいないって知っているから返事しないのか？

でも優しい彼女なら出てくれると思うんだが




あれ？と思い部屋を開けると鍵はかかってない


中は白で統一されたきれいな部屋


その一角に彼女はいた


青白い顔をして。


この状況はなんだ？


なにをしてる？


これまで何度も自分を傷つけてる姿は見てきた



でも、自分の手で首を絞めるなんて



「なにしてるん？！」


慌てて近づいて手を離そうとしてもまるで離そうとしない


俺を一瞬みてだれ？という顔をしたあとすぐに興味を失ったように手の力をつよくした



「やめろよ！なにしてんだよ」


緩めようとすると手を振り払われた


「誰か知りませんけど、なぜあなたに邪魔されなければならないのですか？」



俺のこと覚えてないの？



あんなにひどいことをしたのに



うれしさと悲しさが入り混じる



でも覚えてないならやりなおせる、のかな

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