どうか 廊下 ページ41
その後も
何人かの住民に捕まり
愛想を振りまいてきたお陰で
本部に戻るのは随分と遅くなってしまった
馬に水と餌を与え思いっきり撫でで
褒めまくる
いい加減右手と足の手当てをしたいと思い
本部へと入るも足が痛くてゆっくりとしか歩けず
何とか壁に手をつきながら歩いていた
足音が聞こえたので
悪いけど肩を貸してもらおうと顔を上げると
「………A」
随分と驚いた様子のナナバさんが
私を上から下までじっくりと見ていた
『申し訳ないのですが肩を貸して頂けませんか?』
「そりゃもちろん」
『……肩って言いましたよね私』
「こっちの方が速いし負担にもならないよ」
初めて横抱きにされたので
落ち着かない
「それにしても驚いたよ…さっきそこで
Aの同期が君は死んだと話していたから」
あぁ、そういう事ですか
確かに死んだと思っても仕方が無いけど
少し癪に障る
「ほら」
とある部屋から泣き声やら
私への言葉をもらしているのが聞こえた
「取り敢えず同期に会った方がいい」
『いえ、怪我が結構痛いから後でいいです』
若干ニヤついているのがバレたのか
ナナバさんは少し悪い顔をしている
「何企んでるの」
『特に何も…走る準備だけしといて下さい』
「了解」
大きく息を吸う
『勝手に殺すなバーカ!!』
ナナバさんの笑い声が廊下に響いた
その日は
彼女を横抱きにしたナナバが
2人して笑いながら廊下を走っているのを
度々目撃されたという
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堕落生(プロフ) - みずたまなっちゃんさん» 嬉しい言葉をありがとうございます。更新頑張りたいと思います! (2020年3月19日 11時) (レス) id: be1f967fd2 (このIDを非表示/違反報告)
みずたまなっちゃん(プロフ) - このお話とっても素敵ですきです。続きも楽しみにしてます応援してます! (2020年3月19日 1時) (レス) id: 4a985c6981 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:堕落生 | 作成日時:2020年3月4日 18時