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どうか 紅茶 ページ32

部屋に戻ると





同室のミカサ達にどこに行っていたのだと聞かれたが





『ごめん後で説明する』





それだけ告げながら鞄に必要な物を詰め込み

慌ただしく部屋を後にする彼女

同期の女子達は扉の先を見つめるだけだった









失礼しますの言葉と共に扉を開け

ちゃんとシャワーを浴びていることに満足し

鞄の中から色々と取り出す





『合図するまで目は開けないでください』





腕まくりをして

変な気合を入れた

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜









…やり遂げた

泡が立たない時はどうしようかと思ったけど

今は艶のある髪をしている





「いやぁ、スッキリしたよ

それにしても本当に貰っても良かったのかい?」





ソファに腰掛けているハンジさんは

ゴーグルもメガネも掛けておらず

袖口とスカートの先がふわりとした

可愛らしいワンピースを身にまとっていた





『人から頂いたものですが

見てわかる通り大き過ぎて着れないので

持っていても意味ありませんから』





手のひらに小指の先程のオイルを出し

両手に馴染ませハンジさんの髪を梳くと

ふわりと果実の良い香りが鼻をかすめる





「いい匂いだね」

『リラックス効果もあります』





何度目かの髪を梳けば

微かな寝息が聞こえ始める

寝室へと運ぶと

ベットには真新しいシーツが敷いてあり

リヴァイさんがやってくれたのだと知った





鞄に持ってきたものを詰め

部屋を出ようと目線を扉に合わせた時









カチャリと









やけに響く音の方を見れば





淹れたてであろう湯気が立っている

ふたつのカップがそこにあった





そのひとつはリヴァイさんの手にあるが

もうひとつは誰かを待つように机に置かれている





馬鹿でも鈍感でもない私は

その意味がすぐに分かるも

行動に移すには少し時間がかかってしまった





何とかソファに座り

カップを手に取る





『いただきます』





この紅茶は内地でも人気のあるもので

美味しい事は既に知っていた





それなのに



















『……美味しい』





私の口からはその言葉が零れ

美味しさに目を丸くした





特に反応こそしてはいなかったが

私の空になったカップにまた紅茶が注がれるのを見て









嬉しかったのかと少し思った

どうか 見方→←どうか 薄汚い



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堕落生(プロフ) - みずたまなっちゃんさん» 嬉しい言葉をありがとうございます。更新頑張りたいと思います! (2020年3月19日 11時) (レス) id: be1f967fd2 (このIDを非表示/違反報告)
みずたまなっちゃん(プロフ) - このお話とっても素敵ですきです。続きも楽しみにしてます応援してます! (2020年3月19日 1時) (レス) id: 4a985c6981 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:堕落生 | 作成日時:2020年3月4日 18時

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