Chose you (ページ4)

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④ ページ4

「うまかった～～ごちそうさまでした！」

つまようじをしながら、彼が満足そうにニコニコしていていて、つられてわたしも笑ってしまう。

「ふふ、おそまつさまでした！足りた？」

「足りたけど…」

けど？

おいしくなかった？

彼を見ると、じぃっとこちらを見ていて、

「Aに話したいことがあるんだけど…」

彼が、優しく抱きしめてくる。

それに、つい先ほどの盛大なお腹の音を思い出してしまう。

「ふふ」

「あ、こんにゃろ。なんか失礼なこと考えたのわかったぞ」

「えー、そんなことないですよ」

「俺にはわかるんだからな～」

なんて言って彼は、よいしょっと、わたしを軽々とお姫様抱っこで持ち上げた。

「きゃああ、重いからやめてください！」

「ふふん。軽すぎて持ってる気がしないわー」

わたしを持ったままベッドに移動して、彼は深くキスをくれた。

わたしも、それに応える。

「…あ、さっき何いいかけてたんですか？」

「…ん、それはあとで。…A、しようよ…」

グリグリとわたしの首元に顔を押し付けてくる彼が愛おしくて、可愛くて、少し癖っ毛の髪の毛を撫でる。

それが合図だったかのように、彼と何度もキスを重ねて、深く、優しく、愛していく。

「ん………はっ、んんん」

わたしは彼が初めてで、彼はそうじゃない。

彼のこの手に、

この指に、

この身体に。

愛された事がある女の人が、昔いたのかと思うと嫉妬で狂いそうになる。

そんなことを考えてしまって、少し不安になる。

すると、

「…こら、集中しろ。他のことなんて考えるな」

と言われて、途端に彼が激しくなり、なにも考えられなくなる。

「…ああっ、んっ、はっ、りゅういちろぉさん！」

熱い彼の体を無我夢中で抱き寄せる。

薄れゆく意識の中で、

さっき彼が言いかけていた言葉はなんだったのか少し気になったが、彼がわたしを強く抱いて、わたしの頭は真っ白になった。