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285、ペタンコ属性。 ページ5

祈織にタバコの匂いを指摘されたボクは、軽く体を洗ったあと、露天風呂に浸かろうと湯船のふちに手をかける。


すると、湯船の中に人影があるのが見えて、何も考えずに声をかけた。





主『すみません、ご一緒してもいいですか?』

?「ええ、どうぞ?」

主『ありがとうございます』





湯気で見えにくいものの、先に入っていた女性は、長い髪を後頭部で束ねた感じの後ろ姿をしていた。



…この声、どこかで聞いたことがあるような…??



少し疑問に思ったものの、素肌に吹き付ける風が冷たすぎて、慌ててお湯に浸かった。





?「いいお湯ねぇ?」

主『そうですね〜、とっても!!』

?「これなら、お肌もスベスベになるかしらね」





そんなに広くない露天風呂だけど、景色もいいし、こうやって知らない人と入っておしゃべり出来るのが、温泉のいい所だと思う。


…ん?んんん???


すごくいい気持ちでお湯に浸かっていたボクだったが、何か忘れている気がして、首をかしげる。


するとそんな時、いつの間にか近くに来ていた女性の腕が、ボクの肩に当たった。





?「あら、ごめんなさい?」

主『いえ、大丈夫ですよ』

?「そぉ?じゃあ、遠慮なく触っちゃおうかしら♡」





そう言うと、女性はボクの肩に手を回し、自分の方に抱き寄せた。


急に抱き寄せられて驚いたボクは、思わず女性の胸元あたりに手を置いてしまう。


柔らかいものが触れると思っていたけれど、それは予想よりもはるかに固かった。



…ボクよりペタンコだ。



話し方も軽いし、綺麗系のお姉さんだと思っていたので、同じペタンコだと思うと、なんだか親近感が湧いてくる。





?「ホント、柔らかい肌してるわねー」

主『そ、そう…ですかね…?』

?「ああ、俺好みの肌だよ」




…ん?俺??




?「ところで、その首どうした?」

主『ああ、これはちょっと…狂犬に噛まれまして…』

?「狂犬?ああ、棗?アイツ、とうとう御乱心しちゃったかぁー。まあ、目の前にこんなご馳走置かれたら、いくら棗でも無理かもねー」




…???

なつめくんを知ってるの??

っていうかこの声、ボクの知っている人にそっくりだ。


ボクは、いないはずのその人でないことを祈りながら、口調が変わり、声まで低くなった女性の顔を、恐る恐る見上げた。




主『…………ひっ、光さんっ!!??』

光「そ♡ワ・タ・シ♡」




ボクが綺麗なお姉さんだと思っていた女性は、綺麗なお兄さんだった。

286、魔法使いじゃない。→←284、回復呪文。



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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています この作品はもう更新されないのでしょうか? (2021年11月2日 22時) (レス) @page15 id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
wami7(プロフ) - 続けて2回連日読みました。とっても面白いです早く続きが読みたいです♪ (2021年9月22日 16時) (レス) @page15 id: 5c30b9e198 (このIDを非表示/違反報告)
ベニ(プロフ) - お話すっごく面白いです( ´ ▽ ` )続きがとても気になります…!これからも頑張って下さい!! (2021年3月5日 23時) (レス) id: f83974f483 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2021年1月25日 14時

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