人形少女は世界を舞台に開花するPart3【イナイレ】〜FFI編〜

144.ドキッとしたとか ページ47

立向居勇気side






俺は今現在、A先輩の部屋の前にいる。




……彼女の部屋の前に立ってから、かれこれ数十分。








立「すぅ……はぁ………よし、行くぞ…！」








俺は扉をノックした。







立「た、立向居です！！」





『………立向居君？今開けるね』






それから間もなくして、完全にOFFモードに突入しているA先輩が出てきた。




ダボッとした大きめのパーカーを着て、長い髪はおろしたままだった。







『どうしたの…？立向居君が来るなんて、珍しいですね』





立「あっ…迷惑でしたか？」





『ううん、全然大丈夫ですよ』






A先輩はそう言いながら、少し微笑んだ。






『…で、なんの御用でしょうか』





立「あの…！！きょ、今日…というか最近、ずっと練習付き合ってくれてありがとう…ございます！！」






俺は座ったまま頭を下げる。





そして顔を上げると、キョトンとした顔のA先輩が俺を見ていた。








『ど、どうしたの突然…』






立「その…俺とA先輩って、そこまで仲がいいわけでもなかったのに、あんなに熱心に付き合ってくれて…

その、俺…すごく嬉しくて…」






上手く言葉に出来ずに口篭る。






『(何この子…天使ですか？)』






すると突然、A先輩がクスクスと笑い始めた。







立「お、俺…何か変なこと言いましたか…？」






『ううん、違うんです。ただ、立向居君があまりにも礼儀正しいというか…』








こんなに笑っているA先輩を見たのは、俺自身初めてだった。









『…これからも、一緒に頑張りましょうね。』









そしてA先輩の手は、俺の頭を優しく撫でた。









立「なっ…？！」






『…！す、すいません！無意識で…』








無意識でなんてことをするんだ…この先輩は…。




…心臓の音がうるさくなり、俺は胸に手をぎゅっとあてた。







立「あ…その…失礼しましたァァ！！！」





『(絶対嫌われた……。)』









……俺、今までA先輩が恋愛的に好かれる理由は…正直掴めていませんでした。






だけど…







立「今…わかった気がする」





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ｰ裏側ｰ
(ヒロトと緑川→電話now)



ヒ「ハッ…今、Aが新しいフラグを立てた気がした…。」



緑「…電話中に何を言っているんだ、お前は。」

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