牛島さん ページ15
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少し体育館の中を見回っていると、白鳥沢らしき軍団に遭遇してしまった。
中学から一緒の人いたっけ、と見渡す。
すると1人の人が私の方を向いていた。
「…む」
「どうしたの若利クン」
牛島さんじゃあないですか。
こちらに歩み寄ってきて、私の目の前で止まる。
「樋山、だったな」
『…………え?』
もしかするともしかしてもしかする?
ややこしいけど気にしない。
「久しぶりだな、何故ここにいる」
『お久しぶりです……?私、烏野のマネージャーなんです』
中学のときの記憶カムバックしてください。プリーズ!プリーズ!!!
歳を取ると本当にダメだなあ、若いときの記憶がまるでなくなる。
「…………何故烏野?」
『な、なんとなくです』
そりゃ不審がられる。
白鳥沢中学校から普通はエスカレーターで高校に行くし、いかないとしても白鳥沢レベルの高校に行く。
わざわざ烏野に行くなんて人、私ぐらいだ。
(翔陽の高校時代が見たかった、とか言えない!!!!!!)
「まあいい、勝たせてもらう」
『それはわかんないですよ』
散々、烏野が負けると言われ続けているけれど。
『––––––––––––烏野は、強いんで』
それだけは、確かである。
そう言い残し、私は烏野の元へ戻った。
「若利クン、知り合い?」
「中学のときの後輩だ」
「よく覚えてたネ〜」
「まあ、顔が好みだっただけだ」
「ハイ!?!?!?」
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作者名:池田 | 作成日時:2020年7月3日 12時