男性恐怖症の私が初めて恋をした7【まふまふ】

211話 ページ11

『出会った時のこと覚えてる？』


ま「いきなりどうしたの？


…もちろん覚えてるよ


裸で震えていて誰も信じられないような目をしてた


自分のことなんてどうでもいいって思ってるように感じた」



『そうだね


実際あの時は何も信じられなくてここでﾀﾋんだ方がいいんじゃないかって思った』



「だからお風呂でﾀﾋのうとしたんだよね


あの時96ちゃんが来てくれてほんとに助かったよ


その時思ったんだ｡僕が助けたいって」



『それで今まで何度も助けられてきたよね

今も時々…よく病んじゃうし真冬がいなくて1人の時にふとﾀﾋんじゃいたいって思う』


「…」


『でも真冬の顔を見るとね､そんな気持ちなくなるの


逆に生きたいってすごく思う


出会ってから生きる理由ができた


それが真冬､あなただよ


いつもありがとう』



「こちらこそ」



『あのね、もう1つ生きる理由が増えたの』



「？」



『この命が私だけのものじゃないってわかったの』



「？？


当たり前だよ｡僕のために生きてもらわないと」



『そうじゃなくてね､


私が今ﾀﾋんじゃったら3人ﾀﾋんじゃう事になるの


物理的に』



頭にはてなマークを浮かべる真冬


『もう鈍感だなぁ…


真冬､パパになるんだよ』



「！？


ほんとに…？」



『さっき病院行ってきたの


…妊娠5週目だって



…双子だって』




「A」


そういってお互い向かい合うと私の前で手を広げる真冬


これはおいでのサイン


少し真冬に近づくと真冬も近づいて包み込んでくれる


ま「このまま聞いてね


すごく嬉しい｡ほんとに嬉しい｡


A､ありがとう


頼りない僕だけどちゃんとパパになるから


3人を守れるパパになるから


まだ先のことわからないし不安なことだらけだけど


2人で


いや、4人で頑張っていこう」



『私ね、まだ実感ないの


このお腹の中に2人もいるなんて


私の歳だとリスクが大きいらしいし


それにちゃんとママになれるかなって


でも真冬との子供だからちゃんと産みたい


ちゃんと育てたい


今はそれだけじゃダメかな』



「悪くない


それだけ考えられてるAはちゃんとしたママになれるよ


それにさっきも言ったでしょ？


Aは1人じゃないんだから


全部一人で抱え込まなくていいんだからね」



『ありがとう｡私頑張るね』


「違うよ


頑張るじゃなくて､頑張ろう＿だよ」

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