【ツイステ】オクタヴィネルの元寮長

Episode8 惹き付ける男 ページ9

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寮長どもは俺を睨みやがった。



そんで、小馬鹿にするようにフッと笑って視線をまた新入生たちに向ける。




ハーツ ｢奪われるつもりはない｣




ポム ｢私もだ｣




『元オクタヴィネル寮長も、休学する前はそんなこと言ってましたっけ。高を括らないほうがいいのでは？』




ハーツ ｢随分と偉そうな口を叩く。そんなお前が一番最初にその座から引きずり下ろされたらお笑い草だ｣




スカラ ｢おい、入学式だぞ……。落ち着けって｣




レオナ ｢なら賭けをしようぜ｣




ハーツ ｢………なんだと？｣




レオナ ｢お前が言うようにコイツが誰よりも早く脱落するかどうか、俺と賭けるんだよ｣




『は………？』





この人には嫌われてると思ってたが、そうでもないのか？

この王子サマの考え方に、毎回裏があるのは知っているけど……今回はよくわかんねェ。メリットなんてないだろ。





レオナ ｢賭けに負けたら寮長の座を降りろ。まぁ……その前に降ろされることもあるわけだが｣




ハーツ ｢本気か？｣




レオナ ｢遊びなんてわざわざやるかよ｣




『ならレオナ先輩は、俺が脱落しない方に賭けるんで､､』




レオナ ｢まぁな｣




『……何を賭けるんです？』




レオナ ｢秘密だ。賭けるものはアイツと決める｣




ハーツ「ははっ、いいだろう」





レオナ先輩は、ハーツの寮長を見て指さす。

ハーツの寮長とレオナ先輩は、けっきょくその賭けを本気でするつもりらしかった。


ナイトレイブンカレッジ自体が【弱肉強食】。

やり方は様々だが……。邪魔になれば、標的をおとしめたり、敵の敵を味方にしたりなんて日常茶飯事だ。




さーて、こうなると




ハーツの寮長は何かを仕掛けてくんのかな？


それとも何もしねぇまま、様子見をすんのか？




あの厳格な性格した寮長は、きっと自分からは何もしねぇんだろうなぁ。だとしたら俺は────────




この2人を気にせずに、アズール、ジェイド、フロイドがどうやって俺に近づいてくるのかを注意すべきだ。


そんな事考えてたら、新入生が各寮四列に整列し終わった。




『それではオクタヴィネル寮の皆さん、こちらへ。暗いので足元にお気をつけください』




最前列から見渡すと、すぐにあの3人がどこにいるのか分かった。とくに、ジェイドとフロイドは背が高いみてぇだ。





『(はやく攻めてこねぇかな)』





つまんねぇ時間は、大っ嫌いだからよォ。

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