Episode29 "Forbidden Magic" ページ30
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俺のユニーク魔法が"魔法の無効化"なんてのは、今までの相手を騙すための嘘だ。
俺の子供時代はあんなのだったから、自分の身は自分で守ることが常だった。
魔法無効化は、魔法解析学の延長線上にある。
魔法無効化は、マレウスでも、下手したらキングスカラーにもできるようなこと。
俺の、本当のユニーク魔法は────────
エリ「ここでは俺の言うことを聞け。そうしたらお前を守ってやれるし……」
『…………マジで笑える』
エリ「……………なに?」
『テメェの言うことを聞けだァ?寮長だからって調子乗ってんじゃねぇぞ』
俺の脳は、怒りに支配されてた。
その怒りの中にはゴチャゴチャした感情が含まれてた。例えば、恥じらいとか、悲しみとか、俺自身への怒りとか、呆れとか。
エリ「弱いのに、まだ見栄を張るんだな」
『黙れ』
エリ「!?」
『俺の全てを知ってる気になってる気か?どんな目にあっても、テメェ自身を恨め』
『知ってるかァ……。魔法士の身体の中には魔力が大量に流れてる。魔力が強ければ強い奴ほどな』
エリ「…………………グッ、、ガハッ。。」
ドサッ
エリが血反吐を吐きながら床に倒れた。
苦しみに悶えて、身体を縮こめてる。少しでも痛みを緩和しようとしてるんだろう。
でも、そんなことしても無駄だ。
テメェは、あと数秒後に死ぬ。
跡形もなく消え去って、この部屋に残るのは、お前が身につけているものだけ。
エリ「なにッ、を…………したんだッ!!」
『…………まだ喋れんのか』
エリ「ゥゥウア゙ア゙ア゙ア゙ア゙、!!」
叫び声とほぼ同時に防音の魔法を部屋にほどこす。
切り裂くような悲鳴は、俺だけに聞こえる。
『もう耳も聞こえねぇだろ。叫びすぎて、声帯も潰れてる。声も出せねェ』
エリ「ア゙………ゴプッ」
『その吐いた血も消える。全部消える』
エリは手を伸ばしてきた。
消えゆく手を伸ばして、俺のズボンの裾を握りしめた。血筋をたてた目で睨んでくるから、その目を見ながら言ってやった。
『……ありがとな』
エリ「あ"ッい、ジ」
『俺は、……お前を愛してない』
ドンドンドン!!!!
ドアを叩く音とクルーウェルの声が聞こえてきた。
クル「そこにいる仔犬!中で何をしているッ!!」
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かれーらいす(プロフ) - 憂さん» ありがとうございます! (8月11日 3時) (レス) id: 5ca5f702d5 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - とっても面白いです!!すごい速さで読み進めてしまいました笑 お話の続きが気になりすぎます!!お身体などにお気をつけて無理の無い程度に更新頑張ってください!!続きを楽しみに待ってます!!( *´꒳`* ) (6月14日 3時) (レス) id: 9c386c62ed (このIDを非表示/違反報告)
かれーらいす(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!!お話を面白い方向に持っていけているか不安だったのですが、檸檬さんのコメントを読ませていただいてとても嬉しく思いました*ˊᵕˋ*これからも宜しくお願いいたします。 (2023年2月7日 21時) (レス) @page29 id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - すごく面白かったです!!男主くん………すっごい好みです……性格もプロフィールも全部好みなんです!初めて読ませていただいたときからハマってしまいました!お体に気をつけて更新頑張ってください!応援してます(*^^*) (2023年2月7日 19時) (レス) @page29 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
かれーらいす(プロフ) - 零さん» 励みになるお言葉ありがとうございます!更新遅れないように努めます! (2023年1月28日 21時) (レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かれーらいす | 作成日時:2022年6月19日 17時