好きな理由 ページ30
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「Aちゃんよう頑張ったな」
『………ほんと…裕太さんには敵いませんね』
優しく頭を撫でられ、喉の奥が熱くなった
「あの人が…Aちゃんの好きな人？」
『…はい、あ、…佐野くんが失礼な事言ってすみませんでした』
「全然ええんやで。佐野くんて言うんやー」
「うん、まぁ、振り回されそうな人…やな笑」
『ふふ、そうなんです』
『ほんと…こっちが恥ずかしくなるくらい子供で…』
「…うん」
『我儘で…さっきみたいに…生意気だし』
「うん」
『口は悪いし…すぐ言い合いになる』
「うん」
『………私の事を簡単に捨てちゃえる酷い男です』
佐野くんの前では我慢していた涙が
1つまた1つと握った拳に落ちる
改めて言葉にすると…
佐野くんのどこがいいんだろうって自分でも思う
でも
「でも、そんな酷い男でも好きなんやもんな」
『……っ、』
『ゆ…たさん……エスパーで、すか…』
「実は…宇宙人と交信できんねん」
『ぷっ、あははははは！』
ドヤ顔で突拍子もないことを言うから
ツボに入っちゃっておさまらない
泣いたり笑ったり
裕太さんといると落ち着くのになんだか忙しい
「笑いすぎやろ！」
『さすが裕太さんです』
「ばかにしてへん？笑」
『してないです！！笑』
ひとしきり笑ったら涙もいつの間にか止まってて
心なしかスッキリした
『佐野くんの子供っぽいところも我儘なところも
生意気なところも口が悪いところも』
『愛しいと思ってしまうんです』
『……心を許した人には懐っこいところとか、仕事が出来るところとか…何事にも真剣に真摯に向き合えるところとか……』
『………イタズラ好きで……そっけなかったり…構ってちゃんだったり……ビビりで…』
『言葉ではあまり伝えてくれないけど』
『好きだよっていっぱい表現してくれるんです』
繋いでいた手を解き、立ち上がる
裕太さんの目を見て精一杯心を込めて
『裕太さん』
『私、あんなやつでも……好きなんです』
『ごめんなさい』
全部全部口にして、言葉にして腑に落ちた
どこが好きって…
そんな簡単なものじゃなかったんだ
"佐野玲於"が好きなんだ
「うん……そっか」
「………行かなあかんとこあるんやんな？」
「いっておいで」
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きのこ(プロフ) - 面白くてもう4回ほど読み返してます！つづきが気になって仕方ありません！早く最終話見たいです！ (2019年8月10日 22時) (
レス) id: dee6d0cf2f (このIDを非表示/違反報告)
華娘@だ〜す〜.片寄LOVE - 次のお話に期待(=∀=) (2018年12月27日 19時) (レス) id: 3347e30700 (このIDを非表示/違反報告)
恋色(プロフ) - れやさん» ついにー！最終話目前！ですね！！昨日よりお知らせの1番最後に進捗状況を載せております。矢印の先が49話になれば一気に更新されます！いわばカウントダウンのようなものです！！わくわく！ (2018年12月24日 3時) (レス) id: 46a95c52fb (このIDを非表示/違反報告)
れや(プロフ) - ついにですか！！！ (2018年12月24日 2時) (レス) id: e2c96a96ac (このIDを非表示/違反報告)
恋色(プロフ) - グリムパンさん» わーい！！グリムパンさん！！コメントありがとうございます( ´:ω:` )読み続けて頂けているようで、嬉しいです！更新あともう少し、お待ち下さい(^^)！ (2018年12月12日 11時) (レス) id: 46a95c52fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋色 | 作成日時：2018年10月28日 2時
