さしす組が溺愛してます

久しぶりでも初めましてでも ページ31

｢よお、久しぶりだな。探したよ。｣



｢だれ？｣



｢覚えてなくても無理はないか、お前もっとちっさかったもんな。｣









突然後方から掛けられる声に、戸惑いを隠せないA。









｢伏黒甚爾。お前も殺せって依頼が来ててね、しかも1億。人一人殺して金が手に入るなら、いいもんだよな。｣




｢…………。｣









幼い頃から自身の命を奪われそうになった経験は数え切れないほどあるAはピクリとも反応しない。



だが今までとは違う目の前の男の雰囲気が、Aに彼は強いとそう感じさせていた。









｢悟と傑は？｣



｢あー、白い方は殺したけどな。黒い方はまだ生きてると思うぜ。｣









゛五条悟が殺された゛予想もしていなかった彼の言葉にAは思わず耳を疑う。









｢お前の術式、両面宿儺と繋がりがあるんだっけか。あー思い出した思い出した。｣



｢何言って…｣









自分でもよく知らないことをズバズバと言われ、戸惑うAに容赦なく呪具で身体を切りつけた伏黒甚爾。



防御する暇もなくAは腹に大きな傷を負ったが、すぐに自身の反転術式でその傷は治る。









｢お前。反転術式も使えてんのか、こりゃ暗殺依頼が来るわけだな。｣



｢さとる、｣









傷は治り血は出ていないが、あまりの痛さに顔を顰める涙をこらえて五条の名前を呼ぶA。









｢だから五条悟は俺が殺した。｣









そんな彼女に容赦なく、伏黒甚爾は攻撃をし続けた。

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