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158話 ページ17

「あのガキがぶつかってきて俺の仕事の資料が
グチャグチャだ!取引先への資料もあったのに!」



男の手元には確かに紙を数枚持っていた。
だがそんなにしわくちゃでもないしなんなら今
男が怒りで力が入っているのか持っている箇所がグシャと
歪んでいるけどそれはこの子達のせいでもないだろう



『ぶつかったのは申し訳なかったですね
この子達が運転中に立ちっぱなしで
捕まるところもなくてふらついたのでしょう。』



『でもこの人が多い電車内でそんな大事な資料を
開けることもなかったのでは?』




「はあ?!君は子どもだから仕事の大切さが
分かっていないからそんなことが言えるんだ!
そんな事よりすぐ謝りなさい!」



『そうですか、じゃあ優先シートに幅広く座って
妊婦さんや高齢者の方が困っているのを捨て置くのも
一社会人の仕事ということでしょうか?

貴方の荷物のせいで何人の方が座れなかったのでしょうね』




ザワザワ

「そうよねえ〜あんな小さい子が頑張って立っているのに」



「さっき座りたいって言った高齢の方にも
怒鳴ってたわねえ、怖いわあ、あの人」



「あいつがどけばいいのに…」




「外野がうるせぇぞ!!!どけばいいんだろう!」




サラリーマン風の男は帰りざまに私にぶつかって
舌打ちをして他の車両に行ってしまった。



『なんだあの仕事できなそうな奴。
……まあいっか、君たちは大丈夫?』




「助けてくれて、ありがとうお姉ちゃん!」


「あ、ありがとう!」


子どもは女の子二人、大きい子は今にも泣いちゃいそうだ。




『うん、ちょっと怖いおじさんだったね。
痛い事とかされてない?』




「うん、大丈夫」




『そっか、よかった。
君たちはどこで降りるの?』




「渋谷駅!お兄ちゃんが待ってるの!」




『そっか…じゃあそのお兄ちゃんと合流するまで
私も一緒にいてもいい?』





「「 いーよ! 」」




『ありがとう、じゃあ一緒に降りよっか』




渋谷駅についてその女の子達と一緒に改札を通ると
女の子たちは真っ先にある人の元へ走った。




「「 お兄ちゃん! 」」





三ツ谷
「ルナ、マナおかえり………って姉さん!?」






『みつやん!その子達のお兄ちゃんって…』






三ツ谷
「俺だけど……なんで姉さんが一緒に?」







ルナ
「お姉ちゃんが助けてくれた!」


マナ
「くれたー!」







三ツ谷
「何があったんだ……?」

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琉生(プロフ) - 月奏星さん» コメントありがとうございます!設定確認してきました、改善できましたでしょうか… (6月21日 22時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)
月奏星(プロフ) - あの、1番最初から見たいんですけど見れなくて、 (6月21日 17時) (レス) id: a13783a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
琉生(プロフ) - 未雪姫さん» コメントありがとうございます!今自分で考えては泣いて考えまくってるのでどうか後ゆっくりお待ちください…! (6月18日 21時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)
未雪姫 - 過去が重すぎて泣いたんですが‥‥しっかりハピエンにしてください! (6月11日 19時) (レス) @page28 id: 2caf6a868c (このIDを非表示/違反報告)
琉生(プロフ) - エマさん» コメントありがとうございます!ご指摘ありがとうございます!訂正いたします.ˬ.)) (2023年1月29日 11時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:琉生 | 作成日時:2022年7月18日 22時

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