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11話 ページ12

sideA

燐音「で、柊ちゃんは何見てんの?」
「少女漫画と呼ばれる類の蔵書です」
燐音「意外すぎるもん見てんな」
「そうでしょうか?」
燐音「純文学系の本とか読んでるイメージだからよ」
「基本はそっちですね」
燐音「柊ちゃんは意外と乙女ってことか」
「乙女……?まぁ性別は女ですが」
燐音「……なんか話が噛み合ってねぇな」
「そうでしょうか?」
燐音「じゃあ聞くけどよ。なんでそんな漫画読んでんだ?」
「勉強のためです」
燐音「なんの?」
「これを読めば日和さんのことが理解できると、友人に言われたので」
燐音「はぁ……んなこったろう思ったわ」

がっかりしたように背もたれにもたれ掛かる天城さん。

「何か私が悪いことでも?」
燐音「いやいやそんなんじゃねぇよ」
「ところで天城さん。最近の日和さんはどうですか?」

私のいない所での日和さんの話を聞きたいと思っていた。

「ルームメイトだと先日言っていたので」
燐音「あー日和ちゃん?普通に仲良くしてっけど?」
「それは良かったです」
燐音「……でもそうだな。日和ちゃんからはよくおねーさんの話を聞くぜ?」
「……私のですか?」

意外だった。

燐音「幼い頃からずっと一緒だったとか」
「はい。その頃からずっと従者です」
燐音「日和ちゃん意外の男には全然興味無いとか」
「それはそうです。日和さんが優先なので」
燐音「柊ちゃんは本当に日和ちゃんのことが好きなんだな」
「…………はい?」

私が日和さんのことが好き?

「えっと、どういう事ですか?」
燐音「だってそうだろうよ。日和ちゃん意外の男には全く興味が無い。そのくせ日和ちゃんの為には熱心に勉強するくらいだぜ?そりゃ周りから見たらあー好きなんだなーとしか思わねぇよ」
「いや、私は従者として当然の事を」
燐音「本当に従者としてか?」

天城さんの鋭い視線に思わず口を噤む。

燐音「俺っちから見ちゃー好きな男のために努力するかわいー女の子にしか見えねぇな」

それだけ言って燐音さんはいつものようにヘラヘラした笑顔を見せた。


(私が……日和さんの事を……?)


手に持っていた蔵書に目を落とす。
蔵書の内容はヒロインがようやく恋心を自覚したシーンだ。

「……私が……恋…………??」

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みさけ - めっちゃ素晴らしい作品ですね 次も楽しみに待っております (1月16日 17時) (レス) @page25 id: 896b5072a5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ハピエン厨 | 作成日時:2022年8月17日 22時

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