VOLUME 18 ページ20
海岸近くの倉庫前、バイクのエンジンを止めてヘルメットを置くと人気のない倉庫に足を踏み入れた。中にはジンの愛車ポルシェ356Aにキャンティのダッジ・バイパー。
ウォッカ「兄貴、ロゼが来やした」
歩く度に靴の音が響き、外からの光で影が伸びていくとジンの前で足を止めた。
キャンティ「ホントにあんたら仲悪いねぇ。顔合わせた途端に睨み合ってんだから」
コルン「ジンとロゼ、仲・・・悪い」
コルンはともかく、キャンティは面白がって私達を笑いながら見ている。しかし、コルンの言う通りだ。ジンとの仲は正直 悪い。
潜入捜査官としてメンバーとは良好な関係でいなければいけなかったのだが、ジンに嫌悪感と苛立ちが湧き上がって・・・つい。これについては零に怒られたが、自分でもそう思う。
貴「キャンティ、コルン」
軽く睨むように視線を2人に向けるがキャンティは笑うだけ。
コルン「ロゼ、怒った・・・」
キャンティ「キャハハハ、おォ怖い怖い。ロゼが怒っちまったよ」
2人の様子に無駄だと舌打ちを小さく鳴らすと視線を外し、USBをジンに投げつけた。
貴「薬を増進させるデータよ。詳しくは見てないから、科学者にでも調べさせればいいわ。・・・で、あなたの用は?」
ジン「まだだ。キールがまだ来てねぇからな」
貴「キール?ああ、FBIから奪還したっていう。私ならFBIを全滅させるってのに、奪還だけなんて甘いんじゃない。私を呼ばないからよ」
ジン「てめぇは大人しく言うこと聞かねぇだろ。
生憎、暴れ馬の綱を引く気はしねぇよ」
その時、倉庫内に足を踏み入れた微かな音が耳についた。
「ジンがロゼと仲が悪いって噂は本当だったのね」
声に振り向けば、そこにいるのはアナウンサーとしてTVに出ていた水無怜奈の姿。彼女がキール、直接見るのは初めてね。
貴「これで役者は揃ったのかしら?一体、話って──・・・」
背中に突き付けられたモノに言葉を止めた。ウォッカは背後から、前からはジンが銃口を私達に向けている。
キール「一体どういうつもり?」
ウォッカ「キールは後部座席、ロゼは助手席。とりあえずお前らには車に乗ってもらうぜ」
距離を詰めるジンは銃口を私の頭に、冷たい空気が張り詰めた。
ジン「話は車に乗った後だ。それとも乗れねぇ理由でもあるか?なァ、ロゼ」
貴「誘うならもっと情熱的にしてほしいものね。カボチャの馬車は用意してあるんでしょ、さっさと案内してくれる?」
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コズエ(プロフ) - β.Aさん» コメントありがとうございます!応援ありがとうございます、頑張ります! (2016年8月24日 14時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
β.A(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください(*´∀`) (2016年8月24日 9時) (レス) id: db04ec0444 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - コナン君にバレた!? (2016年7月3日 21時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
かなと(プロフ) - コズエさん» 此方こそスミマセン。 (2016年7月3日 21時) (レス) id: 5c59d46582 (このIDを非表示/違反報告)
コズエ(プロフ) - かなとさん» すみません。基本、リクエストは取らないようにしているのでリクエストとしては受け取れないんです。ですが参考にはさせて頂きます!お話の流れでそういうシーンを書くかもしれませんので、楽しんで読んで頂ければと思います!本当にすみません! (2016年7月3日 20時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
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