【◇】Summer Times (ページ2)

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……告白(握手を求めただけ)から3週間。

最初は塩だった成宮鳴は、だんだん本性を表してきた。

さらには、野球部のマネまでやることに。

と言うか……

「ねぇー、A！ジュース買ってきてよ！」

「なんで？自分で買ってきなよ。」

「えー。昨日監督の言ったこと覚えてないの？」

「ん……。分かりましたよ。オレンジジュースでいい？」

「さっすが！俺の彼女！気が利くねぇ～」

ここまでウザイ奴とは……

折角のお昼の時間を成宮鳴のために削る。

ココ最近の私の現状だ。

自販機まで向かう途中、

ふと、監督の言葉が蘇る。

"いいか。成宮は既に即戦力だ。絶対に怪我をさせるなよ。"

「はぁ……何が即戦力よ。まぁ、そうだけどさ、ジュース買いに行くだけで怪我なんてする訳……」

ﾄﾞﾝｯ

何かにぶつかった。

でも、痛みはあまり無い。……人？

「おぉ。Aじゃん。何？鳴のパシリか？」

「そうだけど。あ、ぶつかった。ごめん。」

「相変わらず、素っ気ないな……」

見上げると、沢山のパンを持った野球部1年神谷・カルロス・俊樹が。

名前が長いから私は、カルロと呼んでいる。

「そのパン、1人で食べるの？」

「そうだけど。これでも少し足りないぐらいだけどな。」

それでって……。どんだけ大食いなんだろう。

「って。遅いって言われるからもう行くね。」

「あぁ。またな。」

案の定、成宮鳴に怒鳴られました。

「なんでそんな遅いわけ？」

「それには、色々あるの。」